土曜日マツダは12連勝!広島・森下「気づいたら9回だった」完投に新井監督も最敬礼 次は虎狩りだ!

[ 2023年9月3日 06:31 ]

セ・リーグ   広島3-1中日 ( 2023年9月2日    マツダ )

<広・中>2回無死一塁、ビシエドに四球を与え、目を見開く森下(撮影・平嶋 理子)
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 広島・森下暢仁投手(26)が2日の中日戦に先発し、今季3度目の完投で8勝目を挙げた。序盤から再三、走者を背負いながらも、粘りの投球で最少失点に抑えた。チームは連敗を2でストップ。これで開幕から無傷の12戦全勝となった「土曜日のマツダスタジアム」では16、30日に阪神戦2試合が予定されているだけに、奇跡の逆転優勝へ向け「土曜日の男」森下の働きに期待がかかる。

 苦しみながらも、9回まで一人で投げきった。森下はホッとしたように笑みを浮かべ、チームメートとハイタッチを交わした。

 「最近は(走者を背負ってから)点を取られていたが、(今日は)粘り強くできた」

 今季3度目の完投で8勝目。ただ、本調子ではなかった。序盤から再三、走者を背負いながらの投球を余儀なくされた。3者凡退は3、6、8回の3イニングのみ。3―0の4回には細川に右中間席へソロを浴びた。それでも走者を背負うとギアを上げ、116球の力投で役目を果たした。

 前回8月26日ヤクルト戦は初回から失点を重ね、4回5失点で降板。中日相手にも同12日の対戦で初回に3点を奪われ、7回3失点で黒星を喫していた。だが同じ轍(てつ)は踏まない。課題の立ち上がりを克服し、粘り腰を発揮した。

 「前回(のヤクルト戦は)ふがいない投球をしていたので、いい形で(救援に)つなげたいと思っていたが、気づいたら9回だった。最後までマウンドに立てて良かった」

 チームを二重の意味で救う完投だった。前日1日の同戦ではセットアッパーの島内がカリステに決勝弾を浴びるなど、シーズン佳境を迎えて自慢の救援陣にも疲労の色が見え始めた。そんな中にあって、一人で投げきった意義は大きい。連敗を止め、ブルペン陣に休養をつくり出した。新井監督も「本当に助かりました」と最敬礼だ。

 昨年10月の右肘手術の影響で開幕は2軍で迎えた。その調整期間には年下の選手たちと言葉を交わす機会も増えた。たとえばドラフト1位・斉藤は「キャッチボールから見習いたい」と言うほどに森下に憧れる。そんな思いを自覚することで、自分の立ち位置を再確認。「普通に過ごしているつもりでしたけど…自分も早く1軍の先発の輪に入りたいとなりました」。1軍主力としての自覚と責任感を胸に、2年連続2桁勝利を視界に捉えた。

 これでチームは今季「土曜日のマツダスタジアム」で開幕12戦全勝。今後は優勝を争う阪神戦2試合(16日、30日)も予定されている。もちろん、そのマウンドには7月22日の中日戦から6試合連続で土曜日の先発を任されている森下が向かうことが決定的。不敗神話も追い風に、虎狩りを期す。 (長谷川 凡記)

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