西武・おかわり 恩師・土井正博超え466号 「赤子を抱くように懐を深く」教え守り歴代単独12位

[ 2023年8月20日 05:30 ]

パ・リーグ   西武2―3ソフトバンク ( 2023年8月19日    ペイペイD )

<ソ・西>4回、ソロを放つ中村(撮影・岡田 丈靖)
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 前日にノーヒットノーランを食らった西武打線は、ベテラン中村が恩師を超える一発で重苦しい空気を振り払った。

 0―1の4回2死。板東のカーブを捉えた打球は、放物戦を描いて左翼テラス席に着弾。同点12号ソロは通算466本塁打。球団OBで、コーチ時代に指導を受けた土井正博氏を抜いて歴代単独12位となり「テラス席に入ったらいいなと思っていたので、良かった。土井さんの記録を超えることができてうれしい」と感慨深げにダイヤモンドを一周した。

 「大好きな人」と言う土井氏からは多くを学んだ。引っ張りの打撃が持ち味で通算465本中、右方向へはわずか3本だった恩師からは「赤子を抱くように懐を深く」と教えを受け、今の打撃にも生きている。両腕をリラックスさせて、インパクトで力を最大限に伝えるフォームでここまで積み上げてきた。この日も108キロのカーブを極限まで引きつけ「代名詞」の左翼へ。中村は「やっと超えられました」と念願の報告をする。

 15日には40歳の誕生日を迎え、40代初アーチ。球団では野村克也、伊東勤に続き3人目の快挙だ。試合は逆転負けで空砲となったが、松井監督は「あそこで一発で仕留めて、あれは見事だと思う」と最敬礼。次なる目標は球団OBの田淵幸一氏が持つ474本塁打。ラジオで共演したことがある大先輩の記録まであと8本と迫ったが「また1本ずつ頑張ります」と中村。不惑の大砲は歩みを止めない。(福井 亮太)

 ≪40代弾は20年ぶり3人目≫中村(西)が通算466本目の本塁打。土井正博(西)を抜く歴代単独12位で、パでは単独3位に浮上した。また、15日に40歳となって以降の初アーチ。西武打者の40代本塁打は野村克也が79、80年に43~45歳で9本、伊東勤が03年に40歳で3本打ったのに次ぎ20年ぶり3人目だ。

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