エンゼルス・大谷 満弾両リーグトップタイ43号も…なおエ 延長10回タイブレーク敗戦、遠のくPO

[ 2023年8月20日 02:30 ]

ア・リーグ   エンゼルス6―9レイズ ( 2023年8月18日    アナハイム )

<エンゼルス・レイズ>2回、満塁弾を放つ大谷(撮影・光山 貴大)
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 エンゼルスの大谷翔平投手(29)は18日(日本時間19日)、レイズ戦に「2番・DH」で出場。2戦連発で両リーグトップに並ぶ43号満塁本塁打など2安打4打点をマークした。メジャー2本目の満塁弾で通算170本塁打とし、松井秀喜の日本選手最多175本にあと5本。チームは26年ぶりの三重殺を奪うなどしたが延長10回の末に敗れ、ワイルドカード圏内まで7・5ゲーム差に広がった。

 ヘルメットは脱げなかった。懐に食い込むカットボール。大谷は、内角高めをバランスを崩すことなく振り抜いた。3万8297人の大観衆は総立ちだ。1―1の2回2死満塁。昨年5月9日のレイズ戦以来2本目の「グランドスラム」が右翼席に消えた。

 高めを振り払った勢いでヘルメットが脱げたままベースを一周した16日の「ノーヘル弾」から休養日を挟んで2戦連発。内角高めの厳しいコースだったが、頭もブレず完璧なスイングだった。大谷の直前に四球で出塁した今夏ドラフト1巡目(全体11番目)指名で、この日「1番・一塁」でメジャーデビューした新人シャヌエルは「アメージング。あり得ない」と“初体験”に驚くばかりだった。

 地元中継局バリースポーツ・ウエストの実況マット・バスガーシアン氏も「POKA POKA(ぽかぽか)」と“謎の日本語”で称えた一発で、節目のメジャー通算170号。ヤンキースなどで活躍した憧れの松井秀喜にあと5本に迫った。2戦連続の複数安打で打率・308、89打点はともにリーグ3位と好調だ。

 だが、大谷が一振りで挙げた4点のリードは、5回に追いつかれてなくなる。それでも同点の9回の守備では無死一、三塁からの遊ゴロで、6―4―3―2と渡る三重殺が完成。97年以来、球団26年ぶりの三重殺でピンチを切り抜けたが、延長10回タイブレークで競り負けた。

 あまりの惨劇に地元メディアはSNSで「三重殺+満塁弾を記録した球団の延長戦敗戦は1857年のアルバカーキ・ストリングビーンズ以来」と架空の球団名を持ち出してイジり出す始末。実際は1979年のブルージェイズ以来44年ぶりの「満塁弾&三重殺」敗戦だったが、8月は4勝12敗、ワイルドカード圏内まで7・5ゲーム差と厳しい局面に追い込まれている。(笹田幸嗣通信員)

 ≪ハリケーン影響で21日の3試合を前倒し20日ダブルヘッダーに≫大リーグ機構はカリフォルニア州南部に接近中のハリケーン「ヒラリー」の影響で、20日(日本時間21日)のエンゼルス戦など3試合を前倒しして、19日(同20日)にダブルヘッダーを行うと発表。エンゼルス―レイズは第1試合が午後1時7分(同午前5時7分)、第2試合が午後6時7分(同午前10時7分)開始。ダルビッシュが登板予定のパドレス―ダイヤモンドバックスは第1試合が午後0時10分(同午前4時10分)、第2試合は午後5時40分(同午前9時40分)開始となる。

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