ノーノーから流れ来た!ソフトB・三森が先頭弾 サファテ氏声出しで発奮「明るくなって流れ持っていけた」

[ 2023年8月20日 05:01 ]

パ・リーグ   ソフトバンク3-2西武 ( 2023年8月19日    ペイペイD )

<ソ・西>初回、先頭打者本塁打を放つ三森。投手・与座(撮影・岡田 丈靖)
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 ソフトバンクは19日の西武戦の初回、三森大貴内野手(24)が、前日達成した石川のノーヒットノーランの勢いを継続する先頭打者アーチを放ち先制した。同点の5回1死一、三塁では牧原大成内野手(30)のセーフティースクイズで勝ち越しに成功した。また先発の板東湧梧投手(27)は、6回を3安打2失点で先発では今季2勝目(中継ぎ含め4勝)を挙げた。チームは2連勝で4カードぶりの勝ち越しを決めた。

 打線は水物とはいうが前夜の流れを、そのままに。三森が、見事に実践した。前日18日は石川のノーヒットノーラン達成だけでなく、打線は先発・平良を攻略するなど8得点快勝。この日の先発は与座。沖縄県出身右腕が続いた。前回2日の対戦で鷹は2安打完封を食らっていたが1番打者はあえて“なんくるない(何てことはない)”を頭に入れていた。

 「別に昨日のことも意識せず、相手も特には考えず、ですかね。変わらずって感じで入っていきました。しっかりとコンタクトができた結果ですかね」

 初回先頭で、カウント1―1からのチェンジアップを強振。打球は右翼スタンドに飛び込む先制の4号ソロとなった。11日の日本ハム戦以来となる自身6本目となる先頭打者アーチ。藤本監督は「前回やられてる与座から三森がね。あれでベンチのムードが良くなった」と、回顧した。

 三森は出陣直前の発奮材料に燃えていた。

 「声出しをやってくださって、明るくなって流れを持っていけた」。2試合連続で球団OBのデニス・サファテ氏が来日。円陣の声出しをサプライズで担当した。「君たちはもっとできるんだ! 持っている力はこんなもんじゃないんだよ!」。闘魂注入は響いた。

 レジェンドのカンフル剤で、打線の小技、大技が切れ良く決まる。そこには当然、チャンスメーカーとして三森もいた。1―1の5回1死二塁で右前打。続く牧原大がセーフティースクイズを成功させて勝ち越した。

 「バットは振れていますし、1点ずつの意識があります」と三森。これで11日の日本ハム戦以来6試合ぶり本塁打を含む3試合ぶりのマルチ安打。リードオフマンとして打線の流れを継続させた。

 「本塁打を打ったからいいではなく、見極めも課題かな」と藤本監督は期待の三森には辛口だったが「まさにサファテ効果ですね」とご機嫌だ。かつての守護神は、この日の「ダブルアニバーサリーデー」の始球式役で来場。選手は記念ユニホームに袖を通すが、これで敵地での着用を含めて7勝1分けと負けなしだ。

 これで2連勝で、まずは4カードぶりの勝ち越しを決めた。ただ三森は冷静だ。「良くなかった打席もあるので、流れを続けていけたら」。再び、先陣を切る。 (井上 満夫)

《日本234セーブの守護神・サファテ氏 涙の始球式》
 球団OB右腕のデニス・サファテ氏が、セレモニアルピッチ役を務めた。この日の西武戦は球団創設85周年とドーム開業30周年を記念した「ダブルアニバーサリーデー」。テーマは17年で“キング・オブ・クローザー”と呼ばれNPB通算234セーブを挙げた守護神は球団OB捕手の鶴岡慎也氏への2球目に122キロ直球を投げ込んだ。「感覚は1ボールからの151キロで、ショートゴロに斬ってる。これで現役を正式に終えることができたよ」。柳田らから花束を受け取り、家族と写真撮影後に涙を流していた。

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