【甲子園】吉田孝司氏 安田のシンカーは“無敵” 直球を140キロ台後半まで伸ばしたい

[ 2023年8月10日 05:00 ]

第105回全国高校野球選手権記念大会第4日1回戦   日大三3―0社 ( 2023年8月9日    甲子園 )

<日大三・社>完封勝利を挙げた日大三・安田(撮影・北條 貴史)
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 【元DeNAスカウト部長・吉田孝司の目】日大三・安田投手のシンカーには特徴がある。球速が遅く110キロ前後。あまり見たことがない。

 遅いシンカーは腕が振れているときは打者が惑わされるが振れなくなると棒球になる。そこがどうかと思って見ていたが最後まで腕が振れていた。テンポも制球も良い。社打線を研究したようで配球も巧みに変えていた。

 このシンカー、もう一歩進めたら、分かっていても打てない決め球にできる。私の現役時代、大洋(現DeNA)の平松政次さんや巨人の西本聖のシュート、安田が好きだという阪神の村山実さんのフォークもそうだ。平松さんはカミソリシュートと言われ、長嶋茂雄さんが「あれは打てない」と言ってベンチに帰ってきて、よく川上哲治監督から「お前が打たなきゃ、誰が打つんだ!」と怒られていたのを覚えている。

 上を目指すなら軸になる直球の球速を140キロ台後半まで上げたい。そうすればシンカーがより生きてくる。

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