広島・島内が「8回の男」に定着した要因とは

[ 2023年8月10日 08:00 ]

広島・島内
Photo By スポニチ

 「8回の男」として飛躍を遂げた広島・島内の好調の裏に意識改革が大きく影響していた。

 「ストライクゾーンで勝負するということができている。ど真ん中に思い切って投げていこうと意識が変わった。去年は真っすぐの走りも悪かったし、思ったように投げられていなかった。狙ったところにいってくれと願いながら投げていたので、そこが去年とは違うところだと思う」

 9日時点で39試合に登板して防御率1・49、自己最多を更新する26ホールドを挙げている右腕。ストライクゾーンで勝負できているのには、首脳陣からの言葉も大きかったという。「“捕手に真ん中に構えてもらって、ゾーンで勝負していったら”と言われた」

 昨秋キャンプでは投手コーチとコミュニケーションを図り、方向性を固めた上で取り組んできた。また、今春のキャンプでは新井監督、藤井ヘッドコーチ、黒田球団アドバイザーらと面談を行ったといい、「そこでも自分の球に自信を持っていいと言ってもらえた」と背中を押された。

 首脳陣からの言葉は信頼と期待の表れだと感じ取った。この気持ちの変化は相乗効果を呼んだ。直球の回転数は(1分間)は平均で2300~2400回転を計測しているといい、昨年と比較しても平均で300回転近く増えている。「今年は縦の軸で投げられている。回転数も上がっているというか、いい時に戻ってきている」。150キロ台の直球と120キロ台のチェンジアップを駆使した投球で、勝ちパターンで結果を積み重ねており、経験も自信へとつながっている。

 「いい場面で投げさせてもらって、チームの勝ちにつながると自信になるし、やりがいも感じている」

 腕を振って、ストライクゾーンに目がけて投げるという投手の基本を気づかせてくれた首脳陣に、ここからも結果で恩返しする。(記者コラム・長谷川 凡記)

続きを表示

「始球式」特集記事

「落合博満」特集記事

2023年8月10日のニュース