辻発彦氏　初見の投手も対応できる巨人・岡本和の“うまさ”

交流戦   巨人7－1西武 （ 2023年6月14日    東京D ）

＜巨・西＞3回、ソロ本塁打を放つ岡本和　（撮影・白鳥　佳樹）
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　【辻発彦　視点】今の岡本和は打席で余裕がある。若いカウントでは直球1本狙いでエンスからのホームランのような打撃をするが、追い込まれても慌てない。手元までボールを引きつけて見極めているから低めの変化球をファウルにして、簡単に空振り三振をしない。粘って粘って甘い球が来たら確実に仕留めている。

　私が西武の監督時代岡本和にはずいぶん打たれた。4度の交流戦で48打数18安打1本塁打9打点、打率・375。印象は豪快なイメージではなく、うまい打者。直球を待っていても高めに変化球がくると反応してタイミングよく打てる。WBCでもそうだったが、日頃対戦しない初見の投手の変化球にアジャストできる。その打撃センスは抜群だ。前を打つ秋広も、後ろを打つ丸、中田翔、大城卓も好調。岡本和と勝負せざるを得ない。どこまで数字が積み上がってくるか楽しみだ。