能見篤史氏 オリ曽谷は150キロ超えの速球でぶつかっていってほしかった 自分の力通用するか試すべき 

[ 2023年6月15日 07:30 ]

交流戦   オリックス3―8阪神 ( 2023年6月14日    甲子園 )

能見篤史氏
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 【能見篤史 視点】阪神の佐藤輝が打線にいる・いないでは怖さが全然違う。初回に左越えの2点二塁打を放ったから言うのではないが、投手目線でいえば4打席も対戦するのはやっぱり神経をすり減らす。この日は6番に下がって3試合ぶりのスタメンだったが、打順は何番でも同じ。いくら調子の悪い時でも相手バッテリーは警戒はするものだ。7回無死一、二塁での中飛も、もの凄く高く上がった。フェンス手前でキャッチされたが、あの打球を見せられたら、接戦で、走者がたまった場面で対戦するのは相手チームには脅威でしかないだろう。

 オリックスの先発・曽谷は4回途中6失点で降板したが、四死球で崩れたのがもったいない。まだプロ2度目の先発なのだから打たれてもいい。150キロを超える力のある真っすぐで阪神打線にぶつかってほしかった。配球や細かい制球が問題ではなく、自分の力がどこまで通用するかを試さないと何も残らない。

 5番手で8回の1イニングを抑えた前は注目する投手の一人だ。上げた左足が弧を描いて踏み込むのではなく、内側へひねって踏み出すので、体が開かない。楽天の田中将、ツインズの前田がそうで、山岡も決して大きくない体で150キロを超える真っすぐを可能にしている。前は、軸の右足が折れないで踏み込めるようになれば力をもっとため込めて、スピードはもっと出る。(本紙評論家)

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