広島・野間 4年ぶりサヨナラ打 一塁ゴロかなと…「ベースに当たってくれて、ラッキーだなと思った」

[ 2023年6月15日 06:30 ]

交流戦   広島4―3楽天 ( 2023年6月14日    マツダ )

<広・楽>9回、サヨナラ打を放ち、秋山(奥)と抱き合って喜ぶ野間(撮影・平嶋 理子)
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 広島・野間峻祥外野手(30)が14日の楽天戦で4年ぶり3度目のサヨナラ打を放ち、3連敗からの脱出を決めた。9回1死二塁から一塁ベースに当たって右前へ。今季3度目のサヨナラ勝利で競り合いを制した。2―2の7回無死一、二塁でも左翼線へ一時勝ち越し二塁打。2度の殊勲打が光った。

 大歓声の中心で野間が両手を突き上げ、喜びを爆発させた。同点の9回1死二塁。松井裕に2球で追い込まれても食い下がり、6球目のフォークを引っ張った。一塁ベースに当たって右前へ。競り合いに終止符を打った。

 「何とか後ろにつなぐ気持ちでいった。一塁ゴロかなと思ったんですけど、ベースに当たってくれて、ラッキーだなと思った」

 サヨナラ打は19年5月31日の阪神戦以来、4年ぶり3度目。新井監督は「彼本来の粘り強い打席が出てきているので最後は期待していた」と喜び、「野間さんらしいサヨナラ安打」と称えた。

 ある意味、主役だった。2―2の7回無死一、二塁では初球から2球連続でバントファウル。作戦が強攻策へ切り替わった直後の3球目に安楽のチェンジアップを左翼線に運び、一時勝ち越しの二塁打になった。「(バントを)失敗して何とか…というところで、安打が出たのは良かったと思うが、そこはしっかり反省して、次、そういうシチュエーションが来たときに決められるように、準備していきたい」。失敗を大仕事で取り返した“野間らしい”殊勲打にも反省の言葉が並んだ。

 5月中旬に右太腿裏の張りで離脱し、6日の日本ハム戦で戦列に復帰したばかり。静養期間中には上本からヒーローインタビューで「野間待ってるよ~。何してるの~。元気ですか~?」とメッセージを送られるなど愛されキャラとしてチームに不可欠な存在だ。

 「(上本)崇司さんは、友達がいなかったので寂しがってたと思うので、早く帰って来られたのは良かった。その崇司さんが、エスコン(8日の日本ハム戦)で僕の適時打で(本塁突入の際に左肩を)けがしたときは、ちょっと複雑な気持ちになったんですけど、1軍にいてくれてるので良かった」

 3試合欠場から13日に復帰した上本を決勝の本塁に迎え入れ、秋山からもウオーターシャワーを浴びせられるなど本拠地は手荒い祝福に沸いた。「練習からいいものを探しながら、シーズンでいい結果が出るように、頑張ってやっていきたい」。野間が打てば盛り上がる――は本当だ。(長谷川 凡記)

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