広島・坂倉 破壊力満点弾 捕手では課題も新井監督称賛「打撃は彼が抜けている」

[ 2023年2月22日 05:00 ]

練習試合   広島4-6ロッテ ( 2023年2月21日    コザしんきん )

<広・ロ>7回、同点ソロを放つ坂倉(投手・小野郁)(撮影・奥 調)
Photo By スポニチ

 広島の坂倉将吾捕手(24)が豪快な対外試合1号を放った。21日にあった練習試合のロッテ戦(コザしんきん)に7回守備から途中出場し、1点を追うその裏の攻撃で2死から右越え同点弾。破壊力満点の打力を見せつけた。3年ぶりに専念する捕手では技量向上と課題解消に必死ながら、その打棒はやはり打線に欠かせない。試合は救援陣が乱れ、4―6で敗れた。

 衝撃音を発した打球は左から右への風にも乗って、コザしんきんスタジアムの右翼芝生席後方に設置された防球ネットを直撃した。1点を追う7回2死から坂倉がかけた特大の同点アーチ。ロッテの4番手・小野が投じた初球の内角直球を、ひと振りで仕留めた。

 「2死で思い切って振っていこうというところで、球が速い投手なので振り負けないように。いいスイングができたと思います」

 3年ぶりに捕手一本で臨む今季。この春は西川とともに、パワフルな打撃が際立つ。日南1次キャンプでは、一塁ベンチ前からのロングティーで柵越えを連発。19日にあったDeNAとの練習試合でも、左腕・東から中越え三塁打を放った。

 「打席でのアプローチは悪くない。いい感じで振れていますし、対応力はもっと上げていけると思います」

 1月の高知自主トレでは吉田正尚(レッドソックス)をイメージし「柔らかく、かつ力強い」打撃フォーム習得に取り組んだ。試行錯誤し、現状は昨季の形に戻したように映るが「自分の感覚を大事にしながら、参考にして取り入れている部分もある」と説明する。

 課題の守備では、ちょっぴりホロ苦い結果に終わった。1点リードの7回から途中出場し、救援3投手をリードして4失点。新井監督は「打撃に関しては彼は抜けている。石原コーチとしっかり捕手の練習をしてもらいたいな…と」と語った。

 その石原バッテリーコーチは「やろうとしていることを、練習でできる確率は高くなった。ただ実戦に入ると課題も出てくる。これからですよ」と進化に期待する。坂倉自身、百も承知だ。内野を掛け持った2年間。ブランクが及ぼした悪影響には首を横に振る。

 「できないことの方が多い。でも、ブランクっていう逃げはしたくない。これが今の僕の実力です。ただ何が良くて何が悪かったのか、分かるようになってきた。自分からしたら大きな成長。試合で出せるように必死にやりたいと思います」

 定評のある巧打に伸びた感のある飛距離。打線に欠かせない戦力なのは間違いない。正捕手への挑戦。24歳の奮闘を見守ろう。

続きを表示

2023年2月22日のニュース