甲南が兵庫史上最速星 両足つったエース右腕・中翔希が魂の力投

[ 2022年6月25日 15:53 ]

第104回全国高校野球選手権兵庫大会 1回戦   甲南4―2明石北 ( 2022年6月25日    姫路ウインク )

<明石北・甲南>9回、足が痙攣した甲南・中(撮影・井垣 忠夫)
Photo By スポニチ

 兵庫大会が史上最速で開幕し、開幕試合で甲南が明石北を下した。エース右腕の中翔希(3年)が両足をつりながら魂の力投で8回1/3を2失点。近畿一番乗りの夏勝利を手にして、試合後は車いすに腰掛けながら取材に答えた。

 「最後の夏の大会になるので、楽しむのを大事にしていた。打てるもんなら打ってみろという気持ちで投げていました」

 8回まで相手の「1番・二塁」長妙大悟(2年)に打たれた3安打以外は一人の走者も出さない快投。だが8回の投球練習中に右足ふくらはぎをつると、9回途中には左足もつった。1死一、二塁から適時二塁打を浴びたところで降板。救援した投手が続く打者の二ゴロの間に生還を許し2失点は喫したが、執念の投球だった。

 甲南は秋季地区大会代表決定戦を新型コロナウイルスの影響で辞退。春季地区大会では昨夏兵庫大会準優勝の関西学院に初戦で3―4のサヨナラ負けと、これまで公式戦を2試合(不戦敗を含めると3試合)しか戦っていなかった。これで開幕カードに敗れれば、最も早い夏の終わりに加え、試合数も新チームで兵庫最小となるところだった。中は足をつっただけで、次戦の明石清水戦への意欲も満々。「チームとして甲子園に出ることが目標。一つでも多く勝っていきたい」と目をぎらつかせた。

続きを表示

2022年6月25日のニュース