東北・伊藤 ダル先輩に恩返しVを 公式戦8連敗中の宿敵・仙台育英討ちだ

[ 2022年6月25日 05:30 ]

東北・伊藤
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 第104回全国高校野球選手権(8月6日開幕、甲子園)の青森、宮城、奈良、鳥取、広島、香川、福岡、宮崎大会の組み合わせと日程が24日決まった。今春の東北大会に出場した宮城の東北は、17年から公式戦8連敗中の仙台育英への勝利を誓い、16年夏以来6年ぶりの甲子園出場を狙う。

 雪辱を果たすまで、負けられない。第2シードの東北は初戦が8日の宮城農戦に決定。柴田昌吾主将(3年)は「粘り強い戦いを初戦から決勝までやり抜きたい」と表情を引き締めた。

 その決勝まで勝ち抜かなければ、対戦の可能性がないのが仙台育英だ。今春の宮城県大会決勝で敗れるなど、甲子園出場を果たした16年夏を最後に公式戦8連敗中。聖地への道を阻まれ続けた宿敵に柴田主将は「意識しているし、もどかしさを感じている。倒さなければいけない」と闘志をむきだしにした。

 エースと4番を担う1メートル87の大型二刀流・伊藤千浩(かずひろ=3年)が大会制覇への鍵になる。OBのパドレス・ダルビッシュに憧れを抱く右腕。今春の東北大会では投打で躍動し準優勝に導いた。準々決勝の花巻東戦では高校通算71本塁打の佐々木麟太郎(2年)から空振り三振を奪うなど、2打数無安打。ドラフト戦線にも急浮上し「甲子園に向かって全力疾走でいきたい。先輩(ダルビッシュ)に近づきたい」と意気込んでいる。

 現3年生が入学した年の夏に、ダルビッシュらOBのプロ選手を中心とした寄付で、土だった室内練習場が人工芝になった。冬や、天候に恵まれない時も室内練習場で充実した練習に励んだ。柴田主将は「甲子園で勝ち上がって恩返ししたい」と宮城大会を勝ち抜き、聖地での戦いぶりを披露して多くの先輩たちに感謝を届けるつもりだ。

 仙台育英に最後に勝ったのは16年7月26日の宮城大会準決勝。甲子園の切符をつかむため、大きなヤマを6年ぶりに越えてみせる。 (柳内 遼平)

 《仙台育英、初戦から甲子園出場経験校と対戦》仙台育英は、8日の初戦の相手は21年選抜でともに出場を果たした柴田に決まった。抽選を終えた外野手の佐藤悠斗主将(3年)は「これも何かの縁じゃないかと思っています。力のあるチーム。初戦からそういうチームとできてうれしいです」と声を弾ませた。エース左腕・古川翼(3年)らを擁する東北屈指の投手力を武器に、3季ぶりの甲子園出場へ向けて「一戦必勝で戦いたい」と力を込めた。

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2022年6月25日のニュース