阪神・湯浅 プロ4年目の初勝利 今春キャンプで秋山、青柳から学んだブルペンでの意識で飛躍

[ 2022年6月25日 05:15 ]

セ・リーグ   阪神6ー4中日 ( 2022年6月24日    甲子園 )

<神・中>初勝利の阪神・湯浅(右)は矢野監督の祝福を受ける(撮影・大森 寛明)
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 勝利の瞬間、爽やかな笑顔が咲き誇った。阪神・湯浅が4年目でプロ初勝利。近本から受け取ったウイニングボールをお立ち台で掲げ、真っ先に感謝の言葉を口にした。

 「素直にうれしい。リハビリが長かったので、たくさんの方にお世話になった。全ての方に感謝したい」

 同点を許した青柳を8回1死二塁で救援。3連投は初めてでも、投球も、身のこなしも切れ味は不変だった。溝脇のゴロに素早く跳びつき、すぐさま三塁へ送球。二塁走者・加藤翔を挟殺した。「想定内、しっかり準備はできていた」。糸原の失策で一、三塁を背負っても、京田を140キロのフォークで左飛に仕留めて役割を完遂。直後の梅野の決勝打につなげた。

 「この前のDeNA戦(今月19日)で打たれて、本当に悔しくて。やり返す気持ちで、バッターに向かっていく気持ちもより強くなった」

 飛躍のきっかけは、4年目で初めて1軍に名を連ねた今春キャンプだ。先輩投手たちのブルペンでの投球練習に自然と目を奪われた。「秋山さんや青柳さんが一球一球、声に出していた。“どこに真っすぐいきます”“スライダーで空振りいきます”“フォークでカウント”って。ただ投げるのではなく、意図して意味のあるボールを投げていた」。実際に青柳らからブルペンでの意識を助言されて実践。「それまでは“外に真っすぐいきます”とアバウトだった。試合前のブルペンでも、いろいろイメージしてから投げるようになった」。本番での再現性を意識した取り組みを続け、手応えをつかんでいった。

 記念球は地元三重県尾鷲市で精肉店を営む両親に贈る。「これから、もっとチームの勝利に貢献できるように」。頼れるセットアッパーに上り詰め、さらなる活躍を誓った。(阪井 日向)

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2022年6月25日のニュース