ヤクルト・村上豪快17号 4年ぶりVはお預けもソフトB・千賀の157キロ左翼席にブチ込んだ

[ 2022年6月11日 05:30 ]

交流戦   ヤクルト3―1ソフトバンク ( 2022年6月10日    ペイペイD )

<ソ・ヤ>4回無死、17号ソロを放った村上はナインの出迎えを受ける(撮影・中村 達也)
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 ヤクルト・村上宗隆内野手(22)が10日、ソフトバンク戦の4回に勝ち越しの左越え17号ソロを放ち3連勝に導いた。5試合ぶりの一発は千賀滉大投手(29)の低め157キロ直球を捉えた逆方向への一撃。今季、150キロ超の投球に対し打率・526をマークする力を披露した。17本塁打、47打点はともにリーグトップタイに浮上。チームは11日、引き分け以上で4年ぶりの交流戦優勝が決まる。

 顔に書いてあった。「うそだろ…」と。千賀が着弾点を見つめ、首をひねったまま動かない。その姿を横目に悠然とダイヤモンドを回る村上。157キロの内角低めの直球が、逆方向の左翼へ。しかもテラス席を越え、スタンドに届いた。右翼で見ていた柳田も驚きの表情だった。

 「コンパクトに打つことができた。方向を決めて、変化球も対応できるようにしていました」

 同点の4回先頭、カウント3―1。追っつける意識で打っても飛距離が出るのが、村上の持ち味だ。決勝ソロがリーグトップタイ17号。打点も同タイの47まで伸ばした。「いいピッチャー。そんなに点数は取れない」という千賀とは公式戦初対戦で初本塁打。初回2死一塁でも、156キロの内角低め直球を右前打し、先制劇を演出した。

 これで今季は150キロ以上のボールに対し、19打数10安打の打率・526で3本塁打。剛速球にめっぽう強い。攻略法は「遅れないように、タイミングをしっかり取るように意識」。球界屈指のスイングスピードにシンプルな思考、さらに膝をグッと曲げる低い重心の構えは、低めの投球でも打球に角度をつける秘訣(ひけつ)だ。

 熊本出身。九州の空気が肌に合う。昨年もペイペイドームでのソフトバンク戦で、2本塁打を含む9打数4安打3打点で3連戦3連勝に導いた。2年連続でアーチを描き「九州の空気は今年もおいしいです」。地元の知人も見守る前で雄姿を届けた。

 主砲の活躍で3連勝。阪神も勝利したため、この日の交流戦優勝はお預けとなったが、今日勝てばセ・リーグ初の全カード勝ち越しで、4年ぶり2度目の優勝が決まる。「毎試合勝ちたいと思って、試合に入っている。その積み重ねです」。快音を響かせ頂点へ導く。(青森 正宣)

 《ヤクルト○△で優勝決定》ヤクルトと阪神が勝ったため、ヤクルトの優勝決定は11日以降に持ち越しとなった。ヤクルトが今日勝つか引き分ければ阪神の結果にかかわらず優勝決定。敗れても阪神が引き分け以下なら優勝となる。なお、阪神が優勝するためには残り2試合に連勝し、ヤクルトが連敗。さらにTQB(得点÷攻撃イニング)―(失点÷守備イニング)でヤクルトを上回る必要がある。

 ▽交流戦順位決定方式 勝率1位球団を「交流戦優勝」とし、勝率によって2位以下の順位を決定。勝率が並んだ場合は【2球団が並んだ場合】<1>勝利数<2>直接対決成績<3>交流戦のTQB<(得点/攻撃イニング)―(失点/守備イニング)>が大きいチーム<4>交流戦のER―TQB<(相手自責点による得点/攻撃イニング)―(自責点/守備イニング)>が大きいチーム<5>交流戦のチーム打率<6>21年交流戦の上位チーム【3球団が並んだ場合】直接対決の成績は外し<1><3><4><5><6>の順で決定する。

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