サヨナラ勝ちの中日・立浪監督「勝ちが付かないのが一番ダメージ大きい」 完全逃すも大野雄の白星に安堵

[ 2022年5月6日 21:27 ]

セ・リーグ   中日1-0阪神 ( 2022年5月6日    バンテリンD )

<中・神>9回をパーフェクトで投げ終えた大野雄(右)を迎える立浪監督  (撮影・成瀬 徹)
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 中日は先発・大野雄が完全試合こそ逃したものの10回1安打無失点で2勝目。打っては石川昂のプロ初のサヨナラ打で勝利を収めた。

 立浪監督は試合後、「結果、勝ちましたから非常にうれしいですし、大野が9回完全ということで本当はあそこで勝ちが付けば良かったんですけども、ただ、10回は自分でもう1回『行かしてくれ』と。打順的には上位からでしたから、ピンチの場面でよく踏ん張ってくれて結果、勝ちが付いたことがね、何よりも良かったです」とエース左腕に白星が付いたことを心底喜んだ。

 大野雄の投球については「ボールも走っていましたし、ツーシームも非常に良かったですし、両投手ですよね。今日は本当に投手戦というまさにそのような両投手が良いピッチングをしてましたから、どっちが勝ってもおかしくなかったんですけども、最後ああいう形で勝てたことが1つ、チームの力になっていけばいいなと思います」と相手先発・青柳を称えつつ自軍の勝利に胸をなで下ろした。

 青柳は2回に木下が安打を放ったものの、大野雄は9回まで走者1人も出さない完全投球。ベンチでの心境を問われた指揮官は「こっちはもう“何とか塁に出てくれ”と。じゃないと作戦も立てることができないですし、願うような思いで見てるしかないんですけど、もちろん記録も大切ですけど、あれだけ投げていれば勝ちが付かないのがこっちとしては一番ダメージが大きいので、10回までよく投げて勝ったことが今日は本当に良かったと思います」と改めて大野雄の白星に安堵。

 10回2死から佐藤輝に二塁打を打たれた際には指揮官自らマウンドへ。「初めてのヒットで、しかもツーベースで一打勝ち越しと大事な場面で相手の4番バッターですから、『1つのアウトを慌てずにじっくり取りに行こう』と言ったんですけども、次の打者が島田選手。代打もあったかもしれませんが、そこは本人に任せました」とバッテリーの判断に任せ、4番と勝負に挑んだことを明かした。

 0―0で迎えた10回裏は三ツ俣、溝脇と主軸じゃない選手がチャンスメーク。「(青柳は)圧倒的に左の方がまだ打ちやすいというデータもはっきり出ていますし、三ツ俣は右打者だけど昨日も非常に良い働きをしてくれましたし、後から出てツーベースは頼もしい存在です」と伏兵たちの奮闘を労った。

 三ツ俣らがつくったチャンスをものにしたのは3年目で未来の主軸候補・石川昂。立浪監督は「インサイドのツーシームが来るなと、初球ファウルになったのが良かった。おそらく打ちに行った結果が少し甘くなったところで良い方向に飛んだ」と積極性を評価した。

 前カードのDeNA戦は2戦連続で大敗を喫し、負ければ借金生活となる大一番でサヨナラ勝ち。立浪監督は「まだまだ、本当にもっと早い回にチャンスをつくって点を取らないといけない。反省点は沢山あるんですけどもベンチに入っている選手全員で勝つことを目標にやっていますから、明日はもう少し点を取れるようにやっていきたい」と誓った。

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2022年5月6日のニュース