マエケン語った 後輩・誠也との対戦「楽しみ」昨年右肘手術…日米通算200勝へ今は焦らず

[ 2022年4月15日 06:10 ]

21年7月、力投するツインズ・前田
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 ツインズの前田健太投手(34)がスポニチ本紙のインタビューに答えた。昨年9月に右肘のじん帯再建手術(通称トミー・ジョン手術)を受け、地道なリハビリに取り組んでいる。あと44勝の日米通算200勝への強い思い。5試合連続安打と上々のスタートを切った広島時代の後輩、カブス・鈴木誠也外野手(27)へはエールを送り、直接対決実現を心待ちにした。(聞き手・杉浦大介通信員)

 ――3月から短い距離でのキャッチボールを再開。ボールを持つ喜びがこみ上げた?
 「僕はオフに3カ月投げないこともあったり、投げないことに慣れている。うれしさはもちろんありますが、感動的なレベルまでではない(笑い)」

 ――通常全治1年以上の手術だが、今回のハイブリッド術式だと最短で9月復帰も可能と言われる。今季中の復帰への思いは?
 「トミー・ジョン手術をした選手やスタッフとか、絶対にみんなが言うのが“焦るな”ということ。焦ろうとは思っていない。その時の状況によって、でしょうね。投げられるのであれば投げたいなと思う。今年戻れなくても残念で落ち込むということはない」

 ――あと44勝となっている日米通算200勝への思いは。
 「達成したいですね。打者の2000安打と同じで(積み重ねの大台は)先発投手は200勝くらいしかない。(広島の)入団会見で200勝したいと漠然と言ったけど、できるまで続けたい気持ちが強くなってきた」

 ――30代半ばを迎え引退のタイミングや年齢を考えることは。
 「考えたことないですね。200勝をできずにやめたくない気持ちはあるけど、達成したらやめるということもない。ただ、今回の手術で、ケガでやめるリスクは減ったのかもしれない。もう一踏ん張りできるんじゃないかなと思います」

 ――長い目でキャリアを考えたことも手術を決断した一因。
 「長くやりたい気持ちもある。今、手術すれば、先も投げられるという話もあった。我慢してしまうともう長くない可能性もあったので、決断の理由の一つになりました」

 ――カブスの鈴木について、同僚だった広島時代の思い出は?
 「僕がいた頃からいい打者だったんですけど、打てなかった時でも守備や他の部分が良かったので、彼ならいつかは大丈夫、という目で見てましたね。誠也は打つ以外も素晴らしい選手なので」

 ――だからメジャーでも大型契約を得た。
 「今はメジャーでもそういう選手が求められている。守れない選手より、守れて、走れる選手の方が大事にされる」

 ――リーグは異なるが将来的に対戦の可能性もある。
 「今年は(対戦が日程に)なかった。来年以降、投げられるようになった時に、対戦できればうれしい。元チームメートとの対戦は今までなかったし、こっちに来て、まさかその機会が巡ってくるとは思っていなかったので、楽しみですね」

 《リハビリ順調》前田は13日、インスタグラムを更新し、赤いタンクトップ姿でキャッチボールをする動画をアップして現状を報告した。約20メートルの距離で「投げる瞬間歯を食いしばってますが、痛みを我慢してるとかではなく、いつもの力が入ってる顔です。笑」と書き込み、「まだまだフォームも元には戻ってないですがリハビリは順調です!」と続けた。

 ◇前田 健太(まえだ・けんた)1988年(昭63)4月11日生まれ、大阪府出身の34歳。PL学園から06年高校生ドラフト1巡目指名で広島に入団。国内では沢村賞2度、最多勝2度、最優秀防御率3度、最多奪三振2度。15年オフにポスティングシステムを利用しドジャースに移籍。トレードで20年からツインズに移り、21年9月に右肘のじん帯再建手術を受けた。1メートル82、83キロ。右投げ右打ち。

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