鈴木誠也の米移籍佳境 最有力・パドレスから日本野手最高の5年総額88億5000万円オファーも

[ 2022年3月15日 02:30 ]

メジャー移籍を目指す鈴木誠也
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 広島からポスティングシステムでメジャー移籍を目指す鈴木誠也外野手(27)が13日(日本時間14日)、歴代の日本野手の最高条件を手にする可能性が出てきた。移籍先最有力のパドレスは長距離砲獲得のために資金を上積みする公算が大きく、07年オフにカブスと契約した福留の4年4800万ドル(約54億2400万円=当時)を上回る5年7500万ドル(約88億5000万円)前後のオファーを受ける可能性もある。

 移籍先との交渉が佳境を迎え、さらに鈴木誠の市場価値が高まった。この日、レイズからFAとなっていたクルーズがナショナルズと1年1500万ドル(約17億7000万円)で契約。通算449本塁打の大砲にはパドレスも獲得に動いていた。パ軍は鈴木誠獲得に全力を注がなければならない状況となった。

 もともと外野手は手薄。侍ジャパンの4番も打ち、クルーズと同じ右の長距離砲である鈴木誠は喉から手が出るほど欲しい存在だ。過去の日本野手で最高条件でメジャー移籍したのは福留。07年オフにカブスと4年4800万ドルで契約を結んだ。パ軍はクルーズ資金を鈴木誠に回すことで福留を大幅に上回る5年総額7500万ドル前後の超大型契約を用意する可能性がある。マリナーズ、ジャイアンツ、カブスなどと獲得競争を演じる中、最有力球団として最大限の条件でなければ迎え入れることはできないと理解しているからだ。

 鈴木誠はすでに米国に滞在。先週末にはパ軍の本拠であるサンディエゴを訪問していたとの情報もあり、複数の米メディアはパ軍の幹部の前でペトコ・パークで練習したと報じた。自身のインスタグラムでは「LA(ロサンゼルス)にある(カージナルスの)ノーラン・アレナドの施設で練習をする機会がありました。素晴らしい施設でした」と英語で記し、ティー打撃を行う動画をアップした。アレナドとは代理人が同じジョエル・ウルフ氏。タンクトップ姿の上半身は見事にビルドアップされ、調整が順調なことをうかがわせた。

 ロックアウトで大幅に遅れていた春季キャンプもアリゾナ、フロリダ両州でスタートする。果たして鈴木誠はどちらに向かうのか。「日本野手最高条件」という勲章を得て、新天地でスタートを切るのは間違いなさそうだ。

 《過去の野手最高は福留の4年54億2400万円》過去の日本野手で最高条件でメジャーに移籍したのは福留だ。07年オフにカブスと契約。4年総額4800万ドル(約54億2400万円=当時)の大型契約で、それまでトップだったヤンキース・松井の3年2100万ドル(約25億4100万円=同)を抜いた。投手では13年オフにヤンキースと契約した田中の7年総額1億5500万ドル(約161億2000万円=同)が最高で、同時に日本選手トップ。17年オフにエンゼルスに入団した大谷は25歳未満でドラフト対象外の海外選手だったため契約は労使協定により大幅に制限。契約金は231万5000ドル(約2億6200万円=同)でマイナー契約からスタートした。

 《インスタで動画、通訳がSDシャツ》鈴木誠がインスタグラムにアップした動画にファンがざわついた。24時間で消えるストーリーにアップしたのは自身の通訳が打撃練習で空振りしている動画。鈴木誠は「僕の通訳をやってくれてるトーイくん。動き破茶滅茶。なんなんだろうこの動き」(原文まま)などと書き込んだが、この通訳が着ているのがパドレスのTシャツ。これを見たファンは「通訳さんがSDロゴの服を着ている」などと反応していた。

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