丹生が創意工夫で勝ち取った選抜切符 頭と体を使ってレベルアップ 春木監督「(雪でも)支障はない」

[ 2022年3月2日 23:08 ]

選抜出場決定時の丹生高ナイン(撮影・井垣 忠夫)
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 今春選抜大会に21世紀枠での出場を決めた丹生(福井)が大舞台でも、信念を貫く。降雪などのため、冬は約4カ月間、グラウンドを使用しないが、創意工夫を凝らした練習で春夏通じて初めての甲子園大会出場を決めた。スポニチでは同校野球部のユニークな練習を取材し、YouTubeチャンネルの「スポニチ ドラフトチャンネル」で公開する。

 一丸でつかんだ聖地への切符だった。来田竹竜主将(2年)は「ミスは出るかも知れないけど、全員で楽しんで野球がしたい」と意気込みを語った。

 全員で困難を乗り越えた。例年、降雪などの影響もあり、11月中旬から2月下旬までグラウンドはほぼ、使用しない。練習の主戦場は体育館と武道場。戦術や連携の練習はできないが、個々が課題を持ち、レベルアップを図るために場所は大きな問題ではない。

 ノッカーが人工芝の上にばらまいたプラスチック製マーカーに向けてノックを打ち、イレギュラーに対応する練習。ボクシングやキックボクシング、バドミントンなど練習は野球以外のものまで、多岐にわたる。春木竜一監督(49)は「自分の体がどう使えているか、うまく使うにはどうしたらいいかを知ることができる。私としてはグラウンドが使えなくても、支障はない」と狙いを口にする。

 31人の部員全員が県内出身。地元の雪かきに協力するなど、地域への貢献度も評価されての21世紀枠選出となった。昨秋の公式戦5試合全てに先発し、3完投、防御率1・91と抜群の安定感を示したエース・井上颯太(2年)は「自分らしく真っすぐで向かって行く投球がしたい」と表情を引き締める。

 21世紀枠選出校が一般選出校に勝ったのは、15年の松山東(愛媛)が最後。「自分たちらしい相手の虚を突くような野球がしたい」と指揮官。一丸で歴史的初勝利を狙う。

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2022年3月2日のニュース