ソフトB・正義 初勝利狙う今季はラップ調の登場曲!挑戦する年へ「アグレッシブに攻めていきたい」

[ 2022年3月2日 05:30 ]

今シーズンから新たな登場曲を使用する事を明かしたソフトバンク・田中正(撮影・岡田 丈靖)
Photo By スポニチ

 正義は勝つため、曲調から激変させる。開幕ローテーション入りを狙うソフトバンクの田中正義投手(27)が、今季登場曲を日本一ラッパーと世界一DJによるユニット「Creepy Nuts(クリーピー・ナッツ)」の「板の上の魔物」にする。19年から5曲連続で選び続けた男性デュオ「コブクロ」のバラード調からハイテンポなラップ調にチェンジ。未完の大器がプロ初勝利に向けて心機一転、ノリノリで突き進む。

 実は、お笑い好きの田中正。漫才を題材にしたテレビ朝日系ドラマ「べしゃり暮らし」も見ていた。そのオープニング曲だったCreepy Nutsの「板の上の魔物」。自分の中で“板”をマウンドに置き換え、韻を踏む歌詞に共感した。

 「曲がいいなと思って。今季はもっともっとトライする年。アグレッシブに攻めていきたい」。プロ初星に向けたトライとして2月11日からは「目の機能にも伸びしろがあるんじゃないか。やれることは全部やる」と特注ゴーグルを付けて投球中。その登場時に士気高揚ラップが流れる。

 ♪板の上の魔物コイツは俺の友達

 歌詞が、打者と対峙(たいじ)するまでの田中正に刺さる。「サビの歌唱力に引かれる」という理由で3年目の19年からコブクロを選曲し続けたが、心機一転し登板前のルーティンをラップ調に変更する。

 宮崎春季キャンプでは実戦3試合に登板。7回4安打、自責点1、防御率1・29と好投し最速156キロを刻んだ。王貞治会長からも「あの速さ、あの角度は打ちにくい。かなりやってくれるだろう」と太鼓判を押された。藤本監督も昨秋、今春と連続でキャンプの投手部門MVPに田中正を選出。ドラフトでは5球団が1位で競合した逸材に先発枠として大いに期待を寄せている。

 「手応えはこれから。これからが、すべてだと思う」。正義は勝ち抜くため音から舞台を制圧しにいく。まずは先発予定のあす3日の中日とのオープン戦(ペイペイドーム)で、開幕ローテーションへ向けたアピールを続ける。

 ▽Creepy Nuts R―指定とDJ松永によるヒップホップユニット。2017年メジャーデビュー。R―指定は大阪府堺市出身のラッパー。中1で日本語ラップと出会い、日本最高峰のMCバトル「ULTIMATE MC BATTLE」の全国大会で12~14年に3連覇した。DJ松永は新潟県長岡市出身。イギリス・ロンドンで行われた世界最大規模のDJ大会「DMC WORLD DJ CHAMPIONSHIPS 2019」で優勝し、世界一のDJに輝く。昨夏の東京五輪閉会式にも出演した。

続きを表示

2022年3月2日のニュース