日本ハム・新庄BB “守備ガチャ”キャンプ視察最終日はシートノックで大シャッフル

[ 2021年11月11日 05:30 ]

守備練習をスタンドから見る新庄監督(撮影・高橋茂夫)
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 日本ハムの新庄監督が、沖縄・国頭での秋季キャンプ視察最終日のシートノックで、守備位置を大胆にシャッフルした。捕手は外野に、外野手は内野に配置するなど、またも周囲を驚かせた。

 強肩外野手の万波は三塁に入って一塁へ鋭い送球を披露すると、ビッグボス(BB)は「伸びてる、伸びてる。器用だね」とご満悦だった。捕手登録ながら内外野の経験がある郡も、中堅から本塁へ好返球すると手を叩き喜んだ。大半の選手が本職ではない守備位置でプレー。練習の意図は、新たな守備位置の可能性を探るとともに、新たな「気付き」をもたらすことだった。

 外野手として阪神入りした新庄監督は、9年目の98年秋季キャンプで当時の野村克也監督から投手挑戦を勧められた。故障でオープン戦での登板にとどまったが、野村監督は後に「投手目線、捕手目線を学び、後に打撃に生かしてほしかった」と狙いを明かした。その教えを受けているだけに「外野は内野の気持ち、捕手は外野の気持ちを分からせる。そうすると、こういう球を投げたら捕りやすいんだと愛情を持った送球になる」。観客席から一緒に見守った報道陣に熱く語りかけた。

 阪神時代にオマリーや八木、久慈と主力選手が故障離脱や不調に陥った際、空いた守備位置でチャンスをもらった経験も告白。本職の外野だけでなく、内野も守れたことで出場機会を勝ち取った。

 「たった9個しかないポジション。まずはあのポジションで守れるという幅を広げてほしい。俺もずっと外野をやっていたら1軍に上がれなかった」。

 1軍定着を狙う若手中心のメンバーには、転がってきたチャンスを逃すな、とのメッセージが込められていた。視察はわずか3日間だったが、派手さと緻密さを内包した新庄流改革の方向性を示すには十分だった。(東尾 洋樹)

 ▼万波 内野の難しさが改めて分かった。相手がここだと捕りやすい、と意識して投げることが大事だと感じた。

 ▼郡 中堅(を守る機会)はなかなかないので楽しかった。いろんなところができた方がいいと思う。

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