日本高野連新会長に元京大監督の宝馨氏 「継続試合」導入に前向き

[ 2021年11月11日 05:30 ]

握手をかわす日本高野連の新しい会長に決まった宝馨さん(右)と退任する八田英二会長
Photo By 代表撮影

 日本高野連は10日、オンラインで臨時評議員会と理事会を開き、11月末で退任する八田英二会長の後任として、京大大学院総合生存学館教授で京大硬式野球部で監督も務めた宝馨氏(64)を選出したと発表した。12月1日付で就任する。

 4月に八田会長の今秋での退任表明を受け、理事、評議員で構成する会長候補者選考委員会を設置。「学生野球への情熱、青少年の健全育成へ熱意を持たれている方」(小倉好正事務局長)を選考基準に8月下旬に5人の候補者の中から宝氏に絞り込んでいた。

 宝氏は西宮北から京大に進み、主に投手としてプレー。会見では「春夏の甲子園大会は高校球児の夢の舞台。健全な形で続けていけるよう尽力していきたい」と抱負を語った。

 今夏の甲子園では、大雨の中で行われた大阪桐蔭―東海大菅生が8回途中でコールドゲームとなりノースアジア大明桜―帯広農は4回終了時点でノーゲームになるなどし「継続試合」の導入が叫ばれた。「大変判断が難しいが、せっかく打った、抑えた記録が無駄にならないようにできたら。早急に検討していきたい」と導入に前向きな姿勢を示した。1週間500球の球数制限についても「望ましい制限だが、日程によって変わる、そこの不公平さはどうなのかと思う」とし、今後の検討課題とした。「球児ファースト」で、より良い改革を目指す。

 ◇宝 馨(たから・かおる)1957年(昭32)2月12日生まれ、滋賀県出身の64歳。兵庫・西宮北高から京大工学部を経て18年4月から京大大学院総合生存学館教授。京大では投手として活躍。81~82、13~14年の計4年間8季で監督を務め、2度目の指揮では京大史上初のプロ野球選手となった田中英祐(元ロッテ)を指導。部長も歴任した。10~13年は関西学生野球連盟副会長。

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