阪神Women 水流麻夏、アマ転向で新たな発見

[ 2021年7月8日 09:00 ]

阪神タイガースWomenの水流麻夏
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 阪神の女子硬式野球チーム「阪神タイガースWomen」は6月27日、第12回関西女子硬式野球選手権ラッキートーナメント大会で創設1年目で初優勝の快挙を果たした。チームは初戦から準決勝まで4戦連続無失点。そんな快進撃に貢献してきた1人が、水流麻夏投手(21)だ。

 神戸弘陵女子硬式野球部の出身で、女子プロ野球育成チームのレイアを経て、19年に埼玉アストライアに入団。1年目には主に先発として21試合に登板し、9勝3敗、防御率1・67をマークして最優秀防御率と最優秀新人賞を獲得した。そんな輝かしい成績を持つ彼女は「関西のクラブチームを強くして、女子野球の発展につなげたい」と強い志を持ち、阪神タイガースWomenに入団。プロの世界を経験しての、アマチュア転向には新たな発見があった。

 「(プロ時代は)個人成績があって、それがチームの年間成績にも関わってきていた。いかに最少失点で抑えるかを癖づけていたというのもあるんですけど、アマチュアに転向してからは自分の結果よりもチームが勝てば良いので。いかに自分の投球ができるかにシフトチェンジした」

 強力打線が揃うチームだからこそ、チームの勝利を最優先に、自分の投球を心掛けることができたと話す。一方で、アマチュアだからこその難しさも見えてきた。

 「去年までのずっと野球しかしていなかった日に比べると、1日中働いている中で体調管理の部分が難しい。体力の消耗も自分でもビックリするくらいある」

 練習は週に3日。平日は午前中に練習を行い、午後はタイガースアカデミーのコーチとして働く。帰宅は午後8時ごろなるといい、夏場を乗り越えるためにも体調管理の工夫は欠かせない。栄養バランスを整えるために自炊を行い、十分な睡眠時間を確保するために、テレビを見ないようにするなど、徹底してコンディションを整えている。

 次に控える公式戦は高校から大学、クラブチームが集いアマ日本一を決める第17回全日本女子硬式野球選手権大会(8月7~12日、愛媛県松山市)。チームとして初の全国大会となる。

 「チームとして1番大事なのは夏の全日本を優勝すること。それに向けて、どんな役割でもチームのために自分らしい投球ができて、チームの勝利に貢献できたら」

 大会まで残り約1カ月。“日本一”をつかむためにも、投手の柱としての活躍を目指す。(記者コラム・須田 麻祐子)

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2021年7月8日のニュース