阪神2軍 尼崎への移転準備開始 25年開場目指し 今月中に地元住民に説明会

[ 2020年10月3日 05:30 ]

阪神2軍本拠地の移転計画が進んでいる兵庫県尼崎市の小田南公園
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 阪神が2軍の本拠地を兵庫県西宮市の鳴尾浜球場から、同県尼崎市の「小田南公園」への移転計画を進めていることが2日、判明した。移転先の最有力候補地は阪神大物(だいもつ)駅から徒歩5分に位置する同公園。球団創設90周年となる25年の開場を目指し、今月中に地域住民への説明会やアンケートを開始する予定だ。

 「移転を検討していることは事実です」

 阪神電鉄の広報担当は報道陣の代表取材に応じ、移転準備を開始していることを認めた。尼崎市からの誘致を受け、すでに阪神側は同市に対して完成予想図や図面などを提案。メイングラウンドに加えてサブグラウンドも併設し、室内練習場や選手寮も建設する計画だ。本紙取材に対して尼崎市経済環境局の担当者は「1、2年前から話は上がっていた」と明言。尼崎市公園維持課の担当者は「(現在は)地元での調整をしている段階です」と説明した。

 一方で、同市の経済環境局から許可を受けて前日1日に自身の公式SNSで誘致を明かした尼崎市議会の林久博議員は本紙取材に対して「そこ(10月の地域説明会)で住民の皆様の反対がなければ、そこから初めて話が進む」と応じた。同じく自身の公式SNSを通じて計画案について言及した丸岡鉄也議員も「まずは地域住民の方に話をして、それから話しを進めていく」と語るに止め、具体的な決定事項はなく今後も慎重に進めていくことを強調した。

 1994年10月に完成した2軍の鳴尾浜球場と独身寮の虎風荘を併設した「タイガース・デン」は練習環境は万全でなく、老朽化も目立ち始めていた。今年1月に藤原オーナーも本紙の取材で「雨の日に思いっきり練習ができるぐらいの施設は作ってあげたい」とバックアップを約束。悲願だったファームの移転計画が動き出した。

 《各球団で新設進む》近年は2、3軍施設の新設、改修が相次いでいる。ソフトバンクは16年3月、福岡・筑後市に「HAWKSベースボールパーク筑後」を開設。オリックスも17年3月、兵庫・神戸市から大阪・此花区の舞洲に合宿所と練習施設を移転。サブ球場をファーム本拠地としている。西武は20年7月に埼玉・所沢市の第2球場の改修および合宿所と練習施設の移転・新築を完了。巨人は23年を目標に東京・稲城市に「TOKYO GIANTS TOWN」を新設。ファーム本拠地とする予定だ。

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