駒大・若林 4戦3発!巨人・坂本参考に覚醒 プロ入りへ猛アピール

[ 2020年10月3日 05:30 ]

東都大学野球 第1週最終日   駒大6-9国学院大 ( 2020年10月2日    神宮 )

<国学院大・駒大>8回無死一、二塁、左越えに3点本塁打を放ち手を叩きながら本塁に生還する駒大・若林(撮影・河野 光希)
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 2回戦1試合が行われた。駒大はプロ志望届を提出した若林楽人外野手(4年)が8回に一時は同点の3ランを放つなど2安打3打点と躍動も、勝利には届かず4戦全敗となった。

 完璧な感触が両手に残った。左翼席へ吸い込まれるライナーを目で追いながら、駒大・若林は確信した。「こんな打球は今までなかった。やはりこの(ミート)ポイントだ」。3点を追う8回、左腕・影山から同点の3ラン。開幕から4戦3発でプロ入りへの猛デモだ。

 1部では開幕前まで通算3本塁打。「自分にプロは無理だろう」。小さい頃からの夢を諦めかけていた。3年秋のリーグ戦を終えた時点で通算打率も・195。50メートル5秒8の俊足に遠投125メートルの強肩は定評があったが、打撃は不本意なままだった。覚醒への転機はコロナ禍による休止期間。「プロと自分は何が違うのだろう…」。動画で巨人・坂本の打撃フォームを穴があくほど見て気づいた。「打つポイントが体に近すぎた。坂本さんは前で捉えている」。目で見た前で捉える感覚を、打ち込みを続けて体で覚えた。開幕戦で推定120メートル弾。2戦目は最速156キロ右腕の亜大・平内から一発を放った。この日の打球も、強烈なライナーだった。

 猛打にもかかわらず、開幕から勝ちにつながらず、表情は厳しいままだ。「何で負けたかを理解して次の試合に臨みたい」。主将としての責任感も、若林を成長させている。(柳内 遼平)

 ◆若林 楽人(わかばやし・がくと)1998年(平10)4月13日生まれ、北海道白老町出身の22歳。小1から野球を始め、白老中では軟式野球部。駒大苫小牧時代は甲子園出場なし。駒大では2部だった1年春からベンチ入り。1部に昇格した2年春からレギュラー。1メートル77、75キロ。右投げ右打ち。

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