レッズ・秋山のメジャー1年目終戦 篠田通訳兼広報が見た激動のルーキーイヤー

[ 2020年10月3日 02:30 ]

ナ・リーグ ワイルドカードシリーズ第2戦   レッズ0-5ブレーブス ( 2020年10月1日    アトランタ )

ポストシーズン進出を決め喜びを分かち合う秋山(左から2番目)、ルーク通訳兼広報(手前中央)らレッズナイン(レッズ提供)
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 レッズの秋山翔吾外野手(32)が米1年目のシーズンを終えた。1日(日本時間2日)、ブレーブスとのワイルドカードシリーズ第2戦に「1番・左翼」で先発出場し、4打数無安打。チームも2連敗を喫し、ポストシーズン(PS)敗退が決まった。コロナ禍に見舞われた激動のルーキーイヤーを、間近で支えたルーク篠田通訳兼広報(24)が振り返った。(奥田秀樹通信員)

 秋山さんのメジャー1年目が終わりました。試合後にはベテランのボットやデービット・ベル監督らから「来年は勝つよ」と声を掛けられていました。

 振り返ればコロナ禍で3月12日にキャンプが中断し、その後は僕のロサンゼルスのアパートを拠点に自主トレを続けました。キャンプ再開まで3カ月半の同居生活。男2人で不慣れな家事を分担し、秋山さんの生活リズムを知ることができたので、凄くプラスだったと思っています。

 開幕後、なかなか結果が出ない日々が続きましたが、直球と変化球を交ぜる日本流のフリー打撃を取り入れることにより徐々に調子を上げていきました。コーチから「これやってみるか?」と言われたら、必ず一回試します。遠征先は早めに球場入りしてケージで打つなど、自分のペースをつかめてからは良い方向に向かっていったと思います。

 同学年で仲良しのツインズ・前田健太さんの存在も大きかったと思います。日米通算150勝を達成した時は、前田さんがプロ14年目ということでラベルに「14」が入ったお酒をプレゼントしていました。開幕前には前田さんに散髪をしてもらい、最後の遠征前は僕が担当。「後ろと横を刈ってほしい」ということでバリカンを借りてシャワー室で刈り上げました。そういうたくましさも秋山さんの強みだと思います。

 練習量が多い秋山さんはチーム内でリスペクトされている一方、良い意味でいじられキャラ。8月末に加入した救援右腕ブラッドリーにも、すぐいじられていました。フレンドリーな雰囲気があって、凄くチームに溶け込んでいました。英語力も確実に上達しています。メジャーに何年も在籍している中南米選手より話せるようになっていますね。

 9月に入ってからは確実に打撃成績が上がっていきました。今季培ったルーティンを来季も続けられるように、また、試したいものがあればそのお手伝いをできるようにこれからも全力でサポートしていきたいです。僕も秋山さん相手に投げる時があるので体づくりをシーズンオフに怠らないようにします。 (レッズ通訳兼広報)

 ◆ルーク篠田(しのだ)1996年(平8)9月3日生まれ、東京都大田区出身で日系4世の24歳。高校まで都内のインターナショナルスクールで学び、カリフォルニア州のロヨラ・メリーマウント大を卒業。インターンとしてMLBジャパン、代理人事務所などで勤務した後、ドジャース傘下1A、ヤンキース、エンゼルスの広報を経て、今年からレッズで秋山の通訳兼広報を務める。

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