昨季105敗のマーリンズがカブスを撃破 史上最強の「海底軍団」?

[ 2020年10月3日 09:06 ]

ナ・リーグ ワイルドカード・シリーズ第2戦   カブス0―2マーリンズ ( 2020年10月2日    シカゴ )

「BOTTOM FEEDERS」と書かれたシャツを着たマーリンズの選手たち(AP)
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 昨季105敗(57勝)を喫し、今季は開幕直後に新型コロナウイルスへの感染者を18人も出して混乱に陥った第6シードのマーリンズ(ナ・リーグ東地区2位)が、敵地シカゴで第3シードだったカブス(同中地区1位)を2戦2勝のスイープで撃破。予想を覆してワイルドカード・シリーズを勝ち上がった。

 “ペドロ・マルチネスの再来”との呼び声が高く、17歳のときにすでに102マイル(約164キロ)の速球を投げていたドミニカ共和国出身のルーキー、シクスト・サンチェス(22)が先発して5回を4安打6奪三振で無失点に抑えれば、ギャレット・クーパー(29)は0―0で迎えた7回2死の場面で、ダルビッシュ有(34)から均衡を破る値千金の本塁打。前年に3ケタの敗戦を記録したチームがプレーオフに駒を進めたのはこれが初めてだが、マーリンズは第2シードのブレーブス(東地区1位)と顔を合わせるディビジョン・シリーズにまで駒を進めてきた。

 開幕戦で敵地フィラデルフィアでフィリーズに勝った時、元フィリーズの投手で現在はNBCの解説者を務めるリッキー・ボッタリコ氏(51)に「フィリーズは“ボトム・フィーダー”には勝たねばならない」とコメント。「BOTTOM FEEDER」は海の底などで生活してエサを探す魚類のことで、同氏はそれを「MARLINS(マカジキ)」にひっかけて表現したのだが、その格下扱いにするような言葉がマーリンズの全選手の闘志に火をつけた形となった。そしてシリーズ制覇が決まったあとは「BOTTOM FEEDER」と記されたTシャツを着て全員で歓喜。本塁打を放ったクーパーは「我々はここにいてフィリーズの選手は自宅にいる。これは生き残っていくためには実にいい言葉だ」と語り、セーブを挙げたブランドン・キンズラー(36)も「リッキー・ボッタリコのおかげだ」とフィリーズの解説者に謝意?を表していた。

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