金本知憲氏 阪神・西勇が巨人に好相性なのは巨人打者の技術が高いから

[ 2020年10月3日 07:00 ]

セ・リーグ   阪神4-1巨人 ( 2020年10月2日    甲子園 )

<神・巨(17)> 力投する西勇輝(撮影・大森 寛明)
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 【金本知憲 視点】逆説的だが、西勇が巨人打線に優位に立てるのは、巨人の各打者の技術が高いからかもしれない。

 器用で対応力のある打者が多く、ヤマを張らず甘いところに目付けをしていれば、大抵の投手を攻略できる力を持つ。対して西勇は左右に散らして投げる技術を持ち、打者の左右に関係なく外角で泳がせ、内角で詰まらせることができる。少しでも甘くなれば打ち込まれる一方、制球が乱れない限りは打ち取れる。今季は4戦3勝。唯一白星が付かなかった開幕戦も内容では抑えていた。まさに相性と言っていい。

 西勇のような投手に対しては、(1)内か外か打つコースを決める(2)逆方向へ徹底的に打つ、など普段とは違う工夫が必要だ。(1)はヤマを張ることになり、(2)も必然的に打つ球種が決まってくる。同じようなやられ方をしている巨人が次の対戦で対策を変えてくるかどうか。その時に西勇がどういう投球で立ち向かうのか。非常に興味深い対戦になる。

 大山は常に積極的に打って出る今季の特長を出した本塁打だった。阪神は残り32試合で甲子園19試合。巨人は残り33試合で東京ドーム14試合。本塁打王を争う上で広い本拠地が不利なのは確かだ。調子の波がうまく合うかどうか。運も必要だろう。

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