阪神・近本、連敗止めた初サヨナラV犠飛!「キン肉マンDay」で火事場のクソ力発揮

[ 2019年7月21日 05:30 ]

セ・リーグ   阪神4-3ヤクルト ( 2019年7月20日    甲子園 )

9回1死三塁、サヨナラ犠飛の近本のもとにかけよる北條(右端)ら阪神ナイン(撮影・大森 寛明)
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 阪神は20日のヤクルト戦で今季7度目のサヨナラ勝ちを飾り、連敗を6で止めた。最低限の仕事も、チームにとっては最高の結果だった。3―3の9回1死三塁、近本は左腕ハフの速球に力負けすることなく左犠飛。自身初のサヨナラ打で連敗をストップさせた。

 「今まではサヨナラのチャンスで最低限を考えすぎてダメだった。タイミングさえ合えば飛ぶかなと思っていたので、今日はしっかり合わせられた。何とか距離を出そうと思ったんですが…。ちょっと短かったですね」

 球団新人では18年10月6日DeNA戦の島田以来となるサヨナラ打。お立ち台では「三塁を見たら(走者が)北條だったのでヒットじゃないとダメだなと。でも代走で江越さんになったので還ってこられると思っていました」と同学年の“北條いじり”を見せ、夏休み最初の日で甲子園に詰めかけた多くの子供ファンにも後半戦初勝利を届けた。

 8回1死では小川の直球を捉え左中間への二塁打でチャンスメークし糸原の中前打で同点のホームを踏んだ。「これがなかったら9回の心境も変わっていたと思う」とサヨナラにつながる一打を振り返った。6回には右前打を放ち後半戦4試合で実に3試合で複数安打を記録。一時の不振から脱しつつある。

 お立ち台の最後には「野球って本当に最後まで分からない。そこが面白いところかなと思いました」と魅力を語った。「キン肉マンDay」と銘打たれた一戦で猛虎が“火事場のクソ力”を見せ、連敗を止める大きな1勝を勝ち取った。残り55試合。何が起きるか分からないことを、近本が体現する。(長谷川 凡記)

 ≪阪神新人初のサヨナラ犠飛≫近本(神)が同点の9回にサヨナラ犠飛。阪神新人のサヨナラ打は昨季10月6日DeNA戦(甲子園)の延長10回、島田の右前適時打以来になるが、犠飛で決めたのは、セ・リーグで犠飛の規定が採用された1954年以降ではチーム初。これ以前でも1リーグ時代の1944年5月22日の南海戦(西宮)延長10回、辻源兵衛の「サヨナラ飛球」があるだけで、75年ぶり2度目と珍しい。近本はプロ初の犠飛で阪神新人の犠飛は17年大山以来。シーズン最多は92年久慈と01年赤星の4本がある。

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