阪神・北條 サヨナラ呼んだ1カ月ぶり長打 9回狙いすまし二塁打「ヒットでも四球でも何でも良いから」

[ 2019年7月21日 05:30 ]

セ・リーグ   阪神4-3ヤクルト ( 2019年7月20日    甲子園 )

9回無死、北條は右翼線に二塁打を放ちガッツポーズ(撮影・坂田 高浩)
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 与えられた一振りで劇的勝利を呼び込んだ。サヨナラの流れを作ったのは阪神・北條だ。9回、先頭打者として代打出場すると、ハフの146キロ直球を捉え右中間へ6月12日ソフトバンク戦以来の長打となる二塁打で出塁した。

 「追い込まれてたんで、ヒットでも四球でも何でも良いからという気持ちでした」

 ドリスが同点に追いつかれた直後にベンチ裏へ駆け込んでスイングを始めた。「ピッチャーの球種と狙い球のことしか考えてなかった」と集中力を研ぎ澄ませて向かった打席で最高の結果を残した。

 ベンチスタートが続いても、試合中は先頭に立って大声を張り上げ、糸原からは“ベンチキャプテン”に指名されている。ヒーローは近本でも、歓喜の瞬間を演出した背番号2に、矢野監督も「ベンチでも“俺が打たしてやる”とか言いながら。その選手が、あそこの1打席で結果を出してくれるのはうれしい」と目を細めた。

 万雷の拍手に包まれて向かったお立ち台を振り返り「そういう日もありますよね。野球は分からない」とうなずいた。少ないチャンスにすべてを懸ける男の言葉には実感がこもった。(遠藤 礼)

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2019年7月21日のニュース