JFE東 19歳猪田サヨナラ満塁弾「最高に気持ちよかった」7年ぶり8強

[ 2019年7月21日 05:30 ]

第90回都市対抗野球大会第8日 3回戦   JFE東日本6―2明治安田生命 ( 2019年7月20日    東京D )

<JFE東日本・明治安田生命>9回2死満塁、サヨナラ本塁打を放ち喜ぶ猪田。手前はマウンドに座り込む投手・三宮 (撮影・西川祐介)
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 3回戦3試合が行われた。JFE東日本(千葉市)は9回、2点差を追いつき、なお2死満塁から猪田和希捕手(19)のサヨナラ満塁本塁打で明治安田生命(東京都)を6―2で下し、8強一番乗りを果たした。パナソニック(門真市)は5投手の完封リレーで日本製鉄鹿島(鹿嶋市)に快勝。JFE西日本(福山・倉敷市)は8―4で鷺宮製作所(東京都)を下した。

 チームを8強に導く劇弾。猪田は左翼席上段へ弾む打球に夢見心地でベースを回った。「猪田コール」に促されてヒーローインタビューへ。「最高に気持ち良かった。サヨナラ満塁弾なんて生まれて初めて」と興奮気味に話した。サヨナラ満塁弾は17年のトヨタ自動車・藤岡裕大(現ロッテ)以来の快挙だ。

 2点を追う9回。悲そう感漂うベンチで19歳がつぶやいた。「自分に打席が回ってくるなら追いついて2死満塁かな」。周囲は苦笑いしたが現実に。捕手らしく相手の投手起用も読み切った。「自分の前2人(中沢、鳥巣)は左だから、左投手に交代するはず。左なら(自分は)打率5割を超えている」。3番手の左腕・三宮に対し、初球は豪快に空振りしたが、6球目のスライダーを捉えた。「最初はバットとボールが離れていたけど自分のスイングができたから大丈夫」。どこまでもプラス思考を貫いた。

 チームは12年の4強以来、7年ぶりの快進撃だ。「元から力はあったが、頭を使う部分で成長した」と猪田を称えた落合成紀監督は「若いチームなので逆転から実績を超える実績をつくることで、選手が成長を感じている」と手応え。猪田も「若い力を存分に見せたい」と語気を強めた。(伊藤 幸男)

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