あれから10年…西武・栗山 08年Vと似たような勢い感じた

[ 2018年10月1日 05:30 ]

パ・リーグ   西武1―4日本ハム ( 2018年9月30日    札幌D )

<日・西>ビールかけで笑顔の(左から)炭谷、栗山、中村、松井  (撮影・木村 揚輔) 
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 あれから10年。08年の開幕スタメンに24歳で名を連ねた西武・栗山は、主将も経験して35歳になった。「10年は長かった。振り返っても本当にうれしい」。試合には敗れたが、6回に犠飛で唯一の得点を生み出した。「共通項は“勢い”。今年も似たような勢いを感じた」。無我夢中で突っ走った。それは10年前も今も、同じだった。

 10年前。iPhoneが発売され、北京五輪が行われた。米国ではオバマ大統領が誕生。そんな08年以来、西武は10年ぶりの栄冠に輝いた。当時を知るV戦士は栗山、中村、炭谷の3人。前回優勝を振り返って浮かび上がるキーワードは、やはり「打線」だった。

 「(違いは)僕が年を取ったくらい」。そう笑った35歳の中村は「あの時もボチボチ打ったけど、今年の方が打線の勢いみたいのは凄いと思う」と続けた。08年のチーム打率・270はリーグ2位で、715得点は同トップだった。今季はすでに771得点と球団記録を大幅に更新。「獅子おどし打線」こそがV奪回の起爆剤だった。ちなみに、当時の198本塁打もリーグで断然の1位。そのうち中村は46本塁打を放って初のタイトルに輝いた。

 「08年もかなり打ったが今年は超える」とは炭谷。08年は高卒3年目で「僕もそうだけど、当時の方がチームは若かった」と振り返る。開幕スタメンの平均年齢は08年が25・7歳で、今年は27・1歳。18年は脂の乗りきった充実期の選手がそろった。そんな中で08年とのもう一つの大きな違い。それは今季、球団のレジェンドともいえる松井の存在があったことだろう。

 「野球への姿勢、準備の仕方、毎日をどう過ごすか。何から何までお手本だった」と栗山。中村も「今年は若手とベテランがかみ合った」と言う。10年ぶりの歓喜。時間をかけて熟成されたチームが、そこにあった。

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2018年10月1日のニュース