青木 生涯打率トップ.327 レロン・リーを抜く

[ 2018年5月4日 05:30 ]

セ・リーグ   ヤクルト7―6中日 ( 2018年5月3日    神宮 )

<ヤ・中>延長戦を制し、笑顔でハイタッチを交わすヤクルト・青木(中央)
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 隠れていた個人記録が光を浴びた日。それでもヤクルト・青木にあったのは、チームの連敗が6で止まった安ど感だけだった。

 「よかったあ、マジでよかったよ。いい試合が続いていたけど勝ち切れていなかった。今日は勝ち切れたのがうれしい」

 3点を勝ち越された直後の7回。山田哲のソロで反撃ののろしが上がり、青木は2死から中前打。バレンティンの同点弾を呼んだ。この4打席目でNPB通算打率の規定となる4000打数に到達し、打率・327でレロン・リーの・320を抜き歴代トップとなった。06年の第1回WBCの2次リーグで対戦した米国代表に、リーのおいでメジャー通算331本塁打のデレク・リーがいた。同点アーチなどの鮮烈な活躍は脳裏に焼き付いている。「おいは知っているよ。縁があるね」と笑った。

 7年ぶりに復帰した日本球界のトップに立っても通過点にすぎない。「現役を終わったときに、そうなればいい」。毎年基準としているのが「打率3割」だ。「安定した成績を残すのはうれしいし、いつも3割以上と思って臨んでいる」。レギュラーに定着した05年以降、メジャー移籍までの7年間で3割を切ったのは11年だけ。一安打一安打を積み重ねてきた。練習前、クラブハウスの一部屋にこもって1時間ほど入念にマッサージを受けるのが日課。ケアを大切にすることで、ここまで「疲れはそんなに感じていない」という。36歳になっても第一線にいる秘けつだ。

 一打サヨナラの9回2死二塁では右飛に倒れ、ヘルメットを叩きつけて悔しがったが、延長10回に今季初のサヨナラ勝ちで4時間40分の戦いを制した。「もちろん、ここから上がっていかないといけない。でも今日は本当によかった」と青木。満員の神宮で迎えた節目の一戦を、笑顔で終えた。(町田 利衣)

 《トップ維持には1000打数で291安打》青木(ヤ)が中安打を放った4打席目で通算打率の規定となる日本球界4000打数に到達。通算成績は4001打数1310安打で打率.327となり、通算打率でリー(ロ)の.320を上回り歴代トップに立った。今後、青木がリー以上の打率をキープするには1000打数で291安打、2000打数では611安打が必要になるがどうか。なお、メジャーでは6年間で通算2716打数774安打、打率.285。

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