2代目燃える男 倉敷商の151キロ右腕・引地 故・星野氏に誓う「100回大会V」

[ 2018年5月4日 06:00 ]

春季高校野球岡山大会決勝   倉敷商4―2関西 ( 2018年5月3日    マスカットスタジアム )

<倉敷商・関西>今秋ドラフト候補の最速151キロ右腕・倉敷商の引地 
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 各地で春季大会があり、岡山大会決勝は倉敷商が関西を破り、3年ぶり8度目の優勝を決めた。倉敷商は来月2日開幕の中国大会(山口県)へ出場する。ことし1月に同校OBの星野仙一氏が死去。“闘将2世”として注目を集める今秋ドラフト候補の最速151キロ右腕・引地秀一郎投手(3年)は今夏の100回大会優勝を誓った。

 3年ぶり春の頂点は通過点に過ぎない。決勝こそブルペン待機で出番がなかった引地だが、間違いなく今大会優勝の立役者だ。準々決勝の岡山商大付戦で7回0封。準決勝・興譲館戦は完封勝利を収めた。計2試合の登板で許した安打はわずかに5本。圧巻の16回無失点で来月開幕の中国大会へ乗り込む。

 「星野さんのことは関係なく、優勝を目指してやってきました。夏まですべての大会で負けない。投げる時は抑えるだけです」

 ことし1月、同校OBの星野仙一氏が死去。最速151キロを誇る今秋ドラフト候補は“闘将2世”として注目を集める。「尊敬しています」と話す、偉大な先輩。中日時代の投球を動画で見たこともある。「格好いい。自分も気持ちを奮い立たせるタイプ」とその姿を重ね合わせた。

 森光淳郎監督も「夏にいい報告がしたい」と言葉に力を込めた。その思いはエースも同じだ。「何が何でも100回大会は倉敷商が甲子園に出て優勝したいです」。節目の100回を迎える今夏。2代目燃える男が全国の頂点を目指す。(吉仲 博幸)

 ◆引地 秀一郎(ひきじ・しゅういちろう)2000年(平12)6月3日生まれ、岡山県岡山市出身。鯉山小1年から「友愛スワローズ」で軟式野球を始め、外野手と一塁手。小5から「岡山庭瀬シャークス」(軟式)に在籍し、投手転向。岡山市立高松中では軟式野球部に所属し、中3夏に137キロを計測し、全国大会出場。倉敷商では1年春から背番号17でベンチ入りし、2年春から背番号1。最速151キロ。球種はスライダー、カーブ、フォーク。50メートル走6秒4、遠投120メートル。1メートル87、84キロ。右投げ右打ち。

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2018年5月4日のニュース