大谷“10割”満点デビュー!打者初実戦で適時打 二刀流真価

[ 2018年2月28日 05:30 ]

オープン戦   エンゼルス4―10パドレス ( 2018年2月27日 )

5回1死二塁、中前適時打を放つ大谷
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 エンゼルスの大谷翔平投手(23)は26日(日本時間27日)、パドレスとのオープン戦に「2番・DH」で野手として実戦に初めて出場し、1打数1安打1打点2四球だった。メジャー初安打、初適時打、初打点を記録し、出塁率&打率で「10割デビュー」を飾った。1918年のベーブ・ルース以来、100年ぶり史上2人目の2桁勝利&2桁本塁打を目指す二刀流が、早くも真価を発揮した。

 メジャーで「クラッチヒッター」と呼ばれる勝負強さをいきなり発揮した。5回1死二塁。大谷は右腕マリオットの初球150キロを中前にはじき返した。実戦初安打初打点。しかも、初めて迎えた得点圏の場面で結果を出し、代走を送られた。

 「2打席でボールの数はたくさん見ることができた。第3打席は得点圏なので初球から積極的にいった」

 初回はメジャー通算28勝右腕ライルスに2球で追い込まれるも、低めの変化球を見極め四球。3回も左腕バウマンから四球を選んだ。2打席で計11球を観察し、ストライクゾーンを確認。「右投げ左投げとそれぞれやった。走者がいる場合といない場合どちらもできた。凄く内容は濃かった」。右、左、右と異なる3投手を相手に3打席全てで出塁し、対応力を見せつけた。エリク・ヒンスキー打撃コーチも「球を手元まで引き寄せ、頭が前に動かないから早い段階で見極めることができる」と分析した。

 郷に入れば郷に従え――。「打者・大谷」としてメジャー流の姿が随所にあった。まずはバットのグリップ部分に巻いたエ軍カラーの赤いグリップテープ=写真。日本では滑り止めスプレーを使用していたが、メジャーでは主流ではない。近年、多くのメジャーリーガーが使うグリップテープで滑りを軽減させた。さらに走塁中には右手に鍋つかみのような赤い袋状の防具を装着。クロスプレーやスライディング時に利き手を守る意味合いがあり「今日初めて着けたので試しながら。(球団から)“一回試してみて”っていう感じで今日は着けた」。二刀流ならではの特注品が「投手・大谷」を守っている。

 初登板した24日のブルワーズ戦では制球を乱して2回途中2失点。打者では仕上がりの早さを見せたことに「例年、打撃の方が早いかなと思う」と言う。オープン戦では50〜60打席を与えられる予定で27日(日本時間28日)のロッキーズ戦も「2番・DH」で出場する。日本ハム時代に2年間キャンプを行ったピオリアで見せた鮮烈な野手デビュー。「改めて素晴らしい球場だと思った」と感慨に浸った二刀流は「今日の打席より明日の打席。一打席一打席を大事にしながら頑張っていきたい」と前を見据えた。 (柳原 直之)

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