楽天・則本リーグ最速10勝!ネックレス引きちぎり気合の6連続K締め

[ 2017年7月27日 05:35 ]

パ・リーグ   楽天4―1ソフトバンク ( 2017年7月26日    Koboパーク宮城 )

<楽・ソ>8回2死、今宮から見逃し三振を奪い6者連続三振とした則本はガッツポーズで絶叫
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 目に見えてギアが上がった。1―1の7回。楽天・則本は先頭の松田を変化球だけで空振り三振に仕留めると、続く上林にはこの日最速156キロの直球で追い込み、スライダーで空を切らせた。8回、最後の打者・今宮を154キロ直球で見逃し三振に打ち取るまで6者連続三振。「(7、8回は)全力でいきました。8回は最後だと思っていたので、3人で終わってやろうと思った」。右拳を握りしめ、マウンド上で吠えた。

 2位・ソフトバンクとの直接対決に登板するため、雨天によるスライドも含め、球宴第2戦から中10日。公式戦では中14日も空いていた。「初回からうまくいかなかった。自分らしくなかった」。4回1死二塁、中村晃に右翼線へ先制二塁打を許すと、則本は右手で首に掛かっていたゴールドのネックレスを引きちぎった。ここからアクセルを踏んだ。

 ベンチでは与田投手コーチ、捕手の細川らに助言を求め、緩いカーブを投げてフォームを修正した。終わってみれば8回5安打1失点、11奪三振でリーグトップの10勝目。新人から5年連続2桁勝利はドラフト制以降7人目となり「ホームで達成できたのがうれしい」と笑顔を見せた。

 22日、親交の深い1学年先輩の巨人・菅野が両リーグ最速で10勝に到達した。「菅野さんの投球は凄かった。僕の目標。お互いに刺激し合いながらやれている」。その日に「僕も続けるように頑張ります」とメールを送った。「頑張れよ。応援してるよ」と返ってきた。それから4日。有言実行の勝利で先輩のエールに応えた。

 この日は2万7209人の観衆を集め、球団史上最速41試合目で動員100万人を達成し、2位・ソフトバンクとの差を2・5ゲームに広げた。「勝てて自信になる。でも、まだ通過点」。13年以来、4年ぶり頂点へ。勝利に導くことがエースの使命と則本は心得ている。 (黒野 有仁)

 ≪楽天3人目の10勝一番乗り≫則本(楽)がパ単独トップの10勝目。楽天投手のリーグ10勝一番乗りは08年岩隈(現マリナーズ)、13年田中(現ヤンキース)が両リーグ一番乗りを果たして以来3人目だ。また、プロ初年度からは5年連続で10勝到達。入団1年目から5年以上連続2桁勝利は、66〜80年鈴木(近鉄)の15年を筆頭にドラフト制以降7人目となった。

 この日は11奪三振。ゲーム2桁奪三振は今季9度目で通算30度目。パで30度以上は野茂(近鉄)の70度を筆頭に史上12人目。楽天では田中の37度に次ぎ2人目の大台到達を果たした。

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