阪神ドラ1大山 “赤備え”で出陣!赤星、新庄に続く

[ 2017年1月7日 05:30 ]

入寮し、持参した3つのグラブを見せる大山
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 阪神の新入団8選手が6日、兵庫県西宮市の鳴尾浜球場に隣接する選手寮「虎風荘」に入寮した。ドラフト1位の大山悠輔内野手(22=白鴎大)は赤色の道具を大量に持ち込み、正真正銘の“赤備え”でプロの荒波を生き抜く。赤は球団のレジェンド・新庄剛志氏(44)や赤星憲広氏(40=スポニチ本紙評論家)らがトレードマークとしてきた色で、先輩と同じスター街道を歩む。

 迎えたプロ初日。大山は、トレードカラーの赤色基調のグラブ、手袋、ジャージーなどを持ち込んだ。赤への強いこだわりを明かすと同時に、期待や重圧と戦うルーキーイヤーに“赤備え”で挑む意気込みを示した。

 「赤が好き。大学時代から、好んで使ってきました。赤を身につけているときはすごく力が出る感じがする。細かい部分でも赤を意識してやってきたので、これからも意識的に使っていきます」

 “赤備え”は戦国時代の軍団編成の一種で、武具を朱塗りにしたもののこと。戦場で目立つため、武将が率いた精鋭部隊であることが多い。16年のNHK大河ドラマ「真田丸」の主役・真田信繁(幸村)が最期となった大坂夏の陣で用いたことでも知られる。強者の象徴を身にまとい、1年目に臨む構えだ。

 赤色と言われて思い浮かぶ選手…。まずは新庄氏だろう。リストバンド、グラブ、打席で付ける左肘のレガースまで赤に統一。在籍11年間で7度のゴールデングラブ賞を獲得しただけでなく、99年6月12日の巨人戦では敬遠球をサヨナラ打するなど規格外のプレーで強烈な記憶を残した。

 もう一人は、その名前と道具から「レッドスター」と呼ばれた赤星氏。手袋、リストバンドなどを赤で揃え、03年、05年と2度のリーグ制覇に走攻守で貢献した。入団から5年連続で盗塁王も獲得。そんな偉大な男たちの“レジェンドロード”に大山も続く。

 赤色から連想される情熱的な部分こそ、目指す野球道に通じる。白鴎大入学当初、指導者から「覇気が足りない」と精神力を徹底的に鍛えられた。だから、これまでも「形が汚くてもアウトにする、ヒットにする。泥臭さを出していきたい」とプロの世界でも貫く決意を常々、示してきた。

 ハイレベルな世界で活躍する準備も万端だ。大学時代よりもバットを軽量化。「(プロは)大学生の球とは全然違うと思う」。昨年12月19日に迎えた22歳の誕生日に、白鴎大の野球部同級生一同から送られたストレッチポールも持参。「体が一番大事になる」とコンディション対策も万全だ。

 「1日1日がすごく大事になってくる。できることを精いっぱいやって、キャンプインに向けて体をつくっていきます」。この日は早速、同期入団の糸原と鳴尾浜球場で汗を流した。将来的な目標に定める打点王へ、抜かりはない。 (巻木 周平)

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2017年1月7日のニュース