巨人・坂本勇 倍返しの誓い!5時間半始動 13年WBC力出せず

[ 2017年1月7日 05:30 ]

ティー打撃をする坂本
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 ノーモア13年だ。巨人・坂本勇人内野手(28)がグアムで始動。2013年の悪夢を繰り返さないように、いきなり5時間半の猛練習を行った。初出場した4年前のワールド・ベースボール・クラシック(WBC)では調子が上がらず、侍ジャパンは準決勝で敗退。巨人に戻ってもリーグ制覇しながら日本シリーズで楽天に敗れた。世界一、日本一のダブル制覇へ、計160試合を戦い抜くための体をつくり上げる。

 スコールで濡れたグラウンドに出る直前。4年前の反省が坂本勇の頭をよぎる。「今年は倍練習する」。雨がやんだ生暖かいグアムの午前9時。誓いを立てて始動した。

 「試合になってくると練習する時間が短かったり、場所がなかったりした。工夫するしかない」

 3月のWBC代表メンバーに決まり、例年より1カ月早い実戦が待つ。4年前、練習量が限られる国際大会を初めて経験した。13年の第3回大会は3連覇を期待され、遊撃のレギュラーとして出場したが準決勝敗退。シーズンもプロ10年間で3番目に悪い打率・265だった。日本シリーズでも小学時代の同級生、田中(現ヤンキース)率いる楽天に敗れ、世界一も、日本一も逃した。

 こんな思いは二度としたくない。「宮崎(の春季キャンプ)に入るときに100%で動けるように。投げるのも、打つのもそういう気持ちでやります。しっかり追い込みたい」と、昨年のグアム初日から練習時間を倍増させた。まず、ランニングに短距離ダッシュ。スパイクに履き替え、遊撃の守備に就き、ノッカーに「もっと強くていいです!」と打球を要求し、一塁へジャンピングスローも見せた。

 打撃練習では両手にグローブをはめる本気モードでロングティー。南国に快音を響かせた。13年はWBC6試合、レギュラーシーズン全試合にポストシーズンを含めて160試合に出場。体力的な疲労に右足の不安も重なり、息切れした。世界一、3年ぶりリーグ優勝から日本一奪還へ、「160試合ボディー」はグアムからつくる。昨季は打率・344で自身初の首位打者へと飛躍。WBCでは日本代表の顔を張り、巨人では主将3年目を迎える。

 再びのスコールで打撃練習を中断し、予定していたランニングを取りやめたが、「(実戦まで)時間がないのは分かっている。もう自分次第。時間を見つけていろいろできると思う」とジムへ移動した。晴れ間が戻った午後には、異例の砂浜ダッシュも敢行。全5時間半の「倍増トレ」に、坂本勇の覚悟が見えた。

 ▽13年の坂本 第3回WBCでは、代表合宿序盤から調子が上がらず。当初の打順は3番想定ながら、主に1、6番を担い6試合で25打数6安打、打率.240。チームも準決勝で敗退した。シーズン中も膝など右足全体に不安を抱え、8月には2度の20打席以上の連続無安打を記録。9月には下半身への負担を考慮し、プロ初の一塁出場も経験した。4年連続シーズン全試合出場を果たすも、打率.265で終了。楽天との日本シリーズも7試合で打率.200と不振で、3勝4敗で日本一を逃した。

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