広島 最強助っ人ジョンソン快投 “4度目開幕”大役果たした

[ 2016年10月23日 05:30 ]

SMBC日本シリーズ第1戦 ( 2016年10月22日    マツダ )

<広・日>6回2死一塁、田中賢の強烈なライナーを好捕するジョンソン
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 強烈なライナーが顔面を襲った。3―0の6回2死一塁。広島のジョンソンはとっさにグラブを出した。田中賢の打球の勢いにグラブが押し込まれる。帽子は吹っ飛んだが、ボールは離さなかった。

 「強い打球だったので本当に怖かった」

 投げ合うのは大谷。簡単に点をやるわけにはいかなかった。初回に1死一、三塁のピンチを背負ったが、中田と陽岱鋼(ヨウ・ダイカン)をいずれもカーブで空振り三振に仕留めた。3回1死一、二塁。再び中田を迎えた場面では一転、149キロ直球で投ゴロ併殺に仕留め、「彼に打撃をさせなかったのは大きかった」と胸を張った。

 「日本ハムは非常にいい打線で球数が増えたけど、決めなければいけないところでボールをしっかり投げられた」。執ように粘られ、9安打を浴びた。6回2/3で123球も費やしたが、1失点に抑えた。大谷には2安打されたが、投げ勝って「オールラウンドでいい選手だと思うけど、今日はうちがチーム一丸で勝った」と、また胸を張った。

 抜群の安定感を誇る投球に「全ての球のレベルが高い」と話すのは、同僚の黒田だ。その球筋を捕手の後ろからチェックしては「球持ちもいいし、右打者への内角球の角度もある」と絶賛する。メジャーでは1勝も挙げられなかったジョンソンだが、黒田からは「十分、向こうでも通用するボールを持っている」と太鼓判を押されている。

 来日2年目の今季は開幕戦、交流戦、CSファイナルS、そして日本シリーズも全て開幕投手を任された。最多勝の野村、黒田もいるが、広島のエースはジョンソン。球団も6月に早々と来季からの3年契約を結んだほどだ。次回は中4日で第5戦に向かう予定。二刀流にも勝った助っ人左腕はお立ち台で「あと3つ。みんなで頑張りましょう!」とファンに呼び掛け、大歓声を浴びた。

 ▼広島・石原 ジョンソンはランナーを出したけど、要所要所を抑えてくれた。(2回1死一、三塁での2度のバント失敗について)一発で決めないといけない。

 ≪CSと日本S両方初戦勝利は4人目≫ジョンソン(広)が6回2/3を1失点で勝利投手。外国人投手の第1戦勝利は14年メッセンジャー(神)以来5人目(6度目)で、左投手では初めて。広島では第1戦に限らず外国人投手の登板が初めてだった。またジョンソンはCSファイナルSでも第1戦の勝利投手。CSと日本シリーズの両方で初戦勝利は07年ダルビッシュ(日)、08年涌井(西)、14年メッセンジャーに次ぎ4人目。

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2016年10月23日のニュース