広島・松山 大谷から4番弾!新井さん差し置き先発、起用ズバリ

[ 2016年10月23日 05:30 ]

SMBC日本シリーズ2016第1戦 ( 2016年10月22日    マツダ )

<広・日>4回無死、ソロを放ちナインに迎えられる松山
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 今季チームトップの101打点を挙げた新井を差し置いて、4番に抜てきされた広島・松山が指揮官の起用に見事に応えた。

 1―0の4回だ。「1打席目は球が速くてビックリした。真っすぐ一本で1、2、3でいった」。大谷が2ボールから投じた155キロを強振。打球が右中間席へ吸い込まれると、右手を突き上げた。

 「速い球に振り負けないように力強いスイングができた。最高のバッティングでした」

 ミート力に定評があり、速球にはめっぽう強い。松山を4番に起用するのは、巨人・菅野や阪神・藤浪との対戦でも用いた布陣。しかも、13年の交流戦で大谷から一発を放っているという実績もあった。「いつもは4番目と思っているけど、今日は4番と思って気持ちから入った。新井さんばかりに頼っていたらダメ」。広島で日本シリーズ初戦の4番弾は、日本人選手では86年の山本浩二以来。DeNAとのCSファイナルSでは10打数1安打だったが、その悔しさを大一番で晴らした。

 1死後、今度は14年の交流戦で大谷から一発を放っている6番・エルドレッドもカウント1―1から、外角の150キロ直球を右翼席へ運んだ。「センター中心のバッティングを心掛けていたんだ。いいポイントで打つことができた」。今季一度も1試合で2本塁打されたことのない難攻不落の右腕から1イニング2発。マツダスタジアムのボルテージは最高潮に達した。

 下馬評では苦戦必至とみられていた大谷を一発攻勢で攻略。東出打撃コーチが「新井さんがいなくても打線を組めるのがうちの強み」と言うように、セ界最強打線の実力を見せつけた。勝利後のお立ち台。主役の松山は「あと3勝して日本一になりましょう」と言った後、「鹿児島にいるじいちゃん、ばあちゃん、今日俺やったよー!」と決めゼリフを絶叫した。

 ☆松山&エルドレッドの大谷からの本塁打 松山は13年6月18日(マツダ)の2回、142キロの内角低めのカットボールを、右中間スタンドへ運ぶ先制ソロ。この本塁打は大谷のプロ初被弾となった。エルドレッドは14年6月4日(札幌ドーム)の2回、3球目のスライダーを捉えた。この日、大谷はプロ初となる160キロを計測。前田健との投げ合いを制した。

 ≪浩二は4番でシリーズ通算7本塁打≫4番の松山(広)が本塁打。広島の先発4番打者が日本シリーズの第1戦で本塁打を放つのは、86年の山本浩二、91年のアレンに次ぎ3人目。うち、シリーズ初出場ではアレンに次ぎ2人目で、左打ちでは初。なお、山本浩二は4番としてシリーズ通算7本塁打、アレンも2本塁打しているが、松山は主砲として何本上積みできるか。

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