球団史上初の屈辱…巨人“暗黒”GW中に2度の同一カード3連敗

[ 2016年5月9日 06:23 ]

<巨・中>中日にホームで3連敗を喫し、浮かない表情の高橋監督

セ・リーグ 巨人4―11中日

(5月8日 東京D)
 ゴールデンウイーク(GW)最終日の8日、巨人が屈辱にまみれた。「橙魂ユニホーム」を今季初めて着用しても大敗続きの流れを変えられず、中日に11点を許す惨敗。4月29日~5月1日のヤクルト3連戦(神宮)に続き、球団史上初めてGW中に2度の同一カード3連敗を喫した。前日に首位浮上した広島はDeNAに敗れ、セ・リーグは何と首位チームが9連敗。中日が今季初めて単独首位に立った。

 YGマークの帽子を目深にかぶり、伏し目がちに球場を後にする少年の姿があった。今季2度目の3連敗。高橋監督も帽子を深くかぶり、悔しさをかみ殺すように言葉をつないだ。

 「結果だけで言えば、ヒットも打たれているし、点数も取られている。そういう試合がちょっと多いのかなと思いますね。それは何とかしないといけないですね」

 大型連休最終日。前日まで2戦連続2桁安打された中日打線を止められなかった。先発の高木が5回、投手・バルデスからの3連打などで2失点。投手の安打が絡んだ失点はこれで登板5戦連続だ。課題を克服できず6回途中5失点で降板。「結果を出さないと意味がない」とつぶやいた右腕に、村田真ヘッドコーチは「(投手に)打たれている現実があること自体が問題」と手厳しかった。

 その後も7回にマシソンが3点を失い、勝ち試合が少なく5月初登板となった山口も8回に3失点。今季ワーストの17被安打、ワーストタイの11失点での惨敗だ。3連戦で計26点を与え、東京ドームの中日戦では06年以来10年ぶりとなる同一カード3連敗を喫した。

 この日、首脳陣はここまで全34試合に先発した小林誠に代わり相川に先発マスクを託した。前日にビシエドに1イニング2発を浴びたことなどもあり、小林誠に一度、ベンチから冷静に試合を見させる意図もあったが、ベテランの相川も中日打線を止められなかった。GWの9試合で計55失点した一方で、打線も計21得点と低調。指揮官は「試合の流れもあるから全てそうだとは言えないけど、結果だけを見れば両方がなかなかうまくいっていないのかな」と試練の状況を認めた。

 4月28日に今季最多の7だった貯金をGWで一気に5つ吐き出した。「切り替えるとか何とかはね。毎日、切り替えているわけだから、別に新たにとかいうのは特にないです」と高橋監督。最後は帽子のつばを上向きにして会見を締めた。  (春川 英樹)

 ▼巨人・相川(今季初の先発マスクも大量失点に)2試合(ベンチから)見てバッターの状態が分かる中でやられてしまった。

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2016年5月9日のニュース