気になる守備固めタイミング 点「取る」選択の方が…大野豊の視点

[ 2016年4月2日 10:43 ]

試合終盤に守備固めを送られることが多いエルドレッド

セ・リーグ 広島4-6巨人

(4月1日 マツダ)
 悪い流れの時は、やること全てが裏目に出るものだ。まさに、その典型例のような試合だった。

 前日に伏線があった。3月31日の中日戦(ナゴヤドーム)。5点リードの7回に7点を奪われて大逆転負けした。ジャクソン、中崎につなぐための大事な「7回」。新人の岡田は初登板初先発ながら、試合中盤は内容が良かった。7回を任せるリリーフ陣の状態と比較し、首脳陣が岡田にあと1回を期待したのは良く分かる。ただ悪い流れは連鎖してしまった。

 気になるのは、継投よりも守備固めのタイミングである。同点の8回表の守備からエルドレッドに守備固めを送り、9回からは新井の打順に投手を入れた。相手にとって1点を争う展開ほど、長距離砲はイヤなもの。結果論ではあるが、点を「取られない」より「取る」という選択の方が良かったのではないか。

 岡田にとってはいい経験になっただろう。最速は151キロだったが、走者を塁上に置くと球速が落ちる。かつ変化球の精度も落ちる。素質は素晴らしい。それを最大限に生かせるよう、ブルペン投球などで修正をしていって欲しい。(スポニチ本紙評論家)

続きを表示

2016年4月2日のニュース