マー君2年連続開幕正式決定「喜びより責任大きい」

[ 2016年4月2日 05:30 ]

2年連続の開幕投手に決まり、記者の質問に答えるヤンキース・田中

 ヤンキースの田中将大投手(27)が4日(日本時間5日午前2時5分開始)のアストロズ戦で開幕投手を務めることが31日(同1日)、発表された。日本人の2年連続の開幕投手は03、04年のドジャース・野茂英雄以来2人目。昨季のブルージェイズとの開幕戦は4回5失点(自責4)で敗戦投手となった右腕は、本拠・ヤンキースタジアムで自身初の開幕白星を飾ると誓った。

 名門ヤンキースの命運を握るエースとしての責任感。チームの顔とも言える開幕投手に指名された田中は、言葉に強い決意をにじませた。

 「今年は喜びというより、(開幕投手は)責任が大きいポジションだと思いますし、やるんだという気持ちの方が強いですね」。野茂以来となる2年連続開幕投手については「野茂さんのこれまで残されてきたものに比べると、僕はまだまだ足元にも及ばない。野茂さん以来と言われるのも恐れ多い」と話したが、期する思いは強い。

 昨年10月に受けた右肘骨片除去手術からのリハビリ過程を乗り越える必要があった。それでもオフに「(エースを)バリバリ意識していこうと思う」と宣言し、開幕投手を念頭に置いた調整を進めてきた。今キャンプ中は新フォームの試行錯誤に苦しみ、オープン戦5試合で防御率7・36。ジョー・ジラルディ監督はこれまで慎重に見極めてきた。「手術後というのもあるので、開幕に本当に投げられるかどうかを見極めるために、もう一回くらい(登板を)見たかった」と発表を遅らせた経緯を明かしたが、右腕の「大丈夫」という言葉に「問題ない、と判断した」と期待を寄せた。

 「ただ、任されてその日投げるだけじゃ意味がない。去年も負けていますし、今年はしっかりと勝ってシーズンをチームとともにスタートできるように頑張りたい」。メジャー初の大役を担った昨年は、4回5失点で黒星を喫した。対するアストロズは昨年のワイルドカードゲームで登板して敗れた因縁の相手。2つのリベンジを誓い、メジャー3年目最初のマウンドに臨む。

 ▽昨年の開幕戦 4月6日、本拠地でのブルージェイズ戦。先発して4回5安打5失点で黒星発進となった。2回までは無難に立ち上がったが、3回につかまった。走者をためて味方の悪送球の間に先制を許し、エンカーナシオンの左越え2ランなどで一挙5失点。速球は平均90マイル(約145キロ)止まりで球威を欠いた。ヤ軍開幕投手の4回での降板は、85年のフィル・ニークロ以来30年ぶりという不名誉な結果に終わった。

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2016年4月2日のニュース