金本監督 全員鉄人化計画!ウエートトレを全体練習メニュー導入へ

[ 2015年11月3日 09:00 ]

「猛虎戦士総鉄人化」を目指す金本監督

 猛虎戦士を全員、鉄人にする! 阪神の金本知憲監督(47)が2日、これまで個別練習メニューだったウエートトレーニングを、来春キャンプ以降は全体練習メニューに加える考えを示した。この日は自らトレーニングルームに足を踏み入れ、野手、投手のウエートトレーニング風景を視察。藤浪晋太郎投手(21)ら投手陣を指導するなど、「鉄人化計画」をスタートさせた。

 次から次へと、変革案が出てくる。現役時代、血のにじむようなウエートトレーニングに励んで鋼の肉体を手に入れた金本監督が、来春キャンプ以降、そのウエートトレーニングを全体練習メニューに採り入れる方針を示した。言わば猛虎戦士の「総鉄人化計画」。その前段として、この日は朝からトレーニングルーム内で目を光らせた。

 「朝、野手がどういうトレーニングをしているのか。それを見にね。これから練習のメニューとか、トレーニングも変えようかと。改善できるところは改善していこうかと。このキャンプでは、ちょっと無理だけどね。来年以降の話でね。なかなか野球の練習をフルにさせた後、トレーニングはできないから。正直」

 全体練習後は再びトレーニングルームへと向かい、今度は投手のトレーニングを視察。そして、力強く持論を展開した。

 「ある程度、強制力を持ってやらないと。メニューの一つの一環としてね。『僕はウエート嫌いだからしない』とか。ああだこうだじゃなしに。メニューにランニングが入っていたら、『僕、ランニングが嫌いだから、やりません』じゃ、いかないでしょ。そういう一つの一環としてね。変えていかないと。当たり前のこととして、やっていこうかなと。トレーナーとも相談してね」

 現在のトレーニング内容を視察し、吟味して打ち出した結論こそが、これまで個別練習だったウエートトレーニングの全体練習メニュー化構想。強制力を持ったメニューとしてトレーニングを課し、全猛虎戦士のスケールアップを図る狙いだ。

 早速、強化にも乗り出した。投手のウエートトレーニング中には、豊富な知識を生かして藤浪らを指導。藤浪は「自分もウエートは大事だと思っているし、好き。(監督は)動きとかいろんなものを話してです。スクワットの動きとか、たくさん知識を持っている方なので」と目を輝かせた。

 とはいえ、無茶をさせる気はない。トレーニングの効能を誰よりも知るからこそ、「メリハリ」の重要性も説いた。この日はリハビリ組の投手陣を対象に「下半身のウエートをする日はランニングを軽めにする、と(言った)。ケガ人で来ている投手陣は下半身ウエートの日はメリハリを付ける、ということやね。あれだけ走ると、フラフラになってウエートどころじゃなくなるから。ウエートの日は、しっかりウエートに集中できるように、下半身の日はランニングを少なくする」と、考えを伝えた。あせって叩き割っては、元も子もない。じっくり腰を据えて、猛虎を「鉄人軍団」に鍛え上げていく。(惟任 貴信)

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2015年11月3日のニュース