侍J中田 何でもやる!4番に「こだわりない」&柳田辞退で左翼も

[ 2015年11月3日 05:30 ]

大谷(左)とともに姿を見せた中田

 日本と台湾で共催される初の国際大会「プレミア12」に出場する日本代表が2日、福岡市内のホテルに集合した。日本ハムの中田翔内野手(26)はフォア・ザ・チームを強調。ソフトバンクの柳田悠岐外野手(27)の出場辞退により、手薄となった外野陣強化のため、左翼を守る覚悟も示した。侍ジャパンは5、6の両日にプエルトリコ代表と強化試合(ヤフオクドーム)を行い、8日の開幕・韓国戦(札幌ドーム)に臨む。

 エゴはいらない。中田はチームの潤滑油となる覚悟を決めている様子だった。

 「4番にこれといったこだわりはない。何番でもチームに貢献できればいい。気持ちは高まってきている」

 今季トリプルスリーを達成した柳田が左脚を痛めた影響で、大会出場を辞退。代わりに代表入りしたのはソフトバンクの内野手の今宮だった。外野手登録は筒香、秋山、平田、中村晃の4人のみで、内野手は8人。手薄となった外野手について、小久保監督は「中田がレフトを守れるというのが頭にあった。(日本ハムの)栗山監督にも了承を得ている。(選考の)最後の最後で(外野を守る)可能性が出てきた」と説明した。今季は1度も左翼を守ったことがなく、中田は「無理やろ、外野キツイなあ」と苦笑いを浮かべながらも、すぐに「やれと言われればノックを受けるとか、何とか守れるようにしたい」と表情を引き締めた。

 中田が左翼に入れれば、戦力の引き出しは格段に増える。外野手の平田が右の代打要員としても待機できる。「勝負事なんで、どんな手を使っても勝てばいいと思っている」と中田。もちろん、柳田辞退により、中田にかかる打撃面での負担もより増えるが、世界一となるために「フォア・ザ・チーム」の意識は高まっている。

 3連覇を目指した13年の第3回WBCでは準決勝敗退。中田も悔しさを忘れていない。

 「3連覇をできなかった思いを強く持っている選手がいる。日本の選手が一つになった時の強さを見せたい」

 小久保監督は打順について、選手の状態を見極めながら直前に決める意向だが、中田は小久保ジャパンの国際試合全11試合で4番を張ってきた。鍵を握る男に間違いない。 (倉橋 憲史)

 ▼柳田(左大腿骨内顆骨=ないかこつ=挫傷で辞退)代表の一員として戦うことを楽しみにしていたのですが、今回はケガによる出場辞退となってしまい、本当に残念です。小久保監督ほか、ご迷惑をおかけする皆さまに本当に申し訳ない気持ちです。

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2015年11月3日のニュース