畠山、復帰即4番で打線加速 ヤクルト17安打で3位タイ浮上

[ 2015年7月21日 07:07 ]

<D・ヤ>2回2死一、三塁、中前適時打を放つ山田

セ・リーグ ヤクルト8-6DeNA

(7月20日 横浜)
 4番が戻ってきたヤクルト打線の勢いが加速した。今季最多タイの17安打で8得点。本塁打はなくても、つないでつないで大量得点を奪った。3回までに先発全員安打をマークし、真中監督は「本当に機能した。いいつながりでした」と表情を緩めた。

 初回、先頭の比屋根が中前打で出塁すると、続く川端の左中間二塁打でいきなり先制。2―2の2回には打者10人の猛攻で一挙5得点した。山田、畠山、雄平の中軸が3連続適時打を放った。

 打線の中心の4番に、6試合ぶりに畠山が座った。左内転筋の肉離れで10日に出場選手登録を外れたが、最短で再登録できる10日間で戻ってきた。早期復帰へ、故障から1週間は打撃のみの練習にとどめ、治療に時間を割いた。球宴休みも重なり、本格的に守備練習や走塁練習を再開したのは18日から。「段階を踏まないで(1軍に)上がってきているので、やりながら治さないといけない」と状態は完璧ではないが、その存在感は大きい。初回に適時打を放った川端も「畠山さんが帰ってきて、クリーンアップに少しでもいい形で回せるように」と話す。

 プロ15年目の32歳は、1軍選手として優勝を味わったことがない。大混戦の今季を「優勝のチャンスもあるし、ビリの可能性もあるが、僕らは混戦になることを望んでいた。ここ何年かで間違いなくチャンス」と歓迎する。優勝争いをしながら失速した11年を振り返り「優勝する雰囲気で足をすくわれた」と話す主砲は、だからこそ、気を抜くことはない。「勝ちたい勝ちたいではなく、目の前のワンプレーに集中したい」と冷静に戦っている。

 「4番を任されている責任を持ってやりたいので、もう少し状態を上げていきたい」と畠山。頼れる男が存在感を見せたチームは、3位タイに浮上した。(町田 利衣)

 ▼ヤクルト・山田(2回の中前適時打を含む3安打)チャンスで打てて、いい打撃ができた。チームとしても粘っていきたい。

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