「縁なのかな」兄貴分メモリアル直後に稲葉250号

[ 2012年5月5日 06:00 ]

<日・オ>5回、プロ通算250号本塁打を放ち、ハイタッチする稲葉

パ・リーグ 日本ハム9-2オリックス

(5月4日 札幌D)
 まるでヤクルト・宮本が1本打つのを待っていたかのようだ。神宮球場の2000安打達成からわずか数分後、日本ハム・稲葉が札幌ドームの右翼席へ5号ソロ。自身も最年長となる250号到達で兄貴分の快挙を派手に祝った。

 「ホームランを打って着替えていたら2000安打達成したって聞いて。ダブルでうれしいね。試合数も同じだったり、それも縁なのかな…」

 5回の第3打席。完璧な当たりだった。左腕・古川の127キロ低めのスライダーを拾った。「しっかりとバットに乗っかった感じ」。自らの2000安打は4月28日、Kスタ宮城で達成しただけに「何とか250本塁打は札幌で打ちたかった」と本拠地でのメモリアル弾に笑みをこぼした。

 「自分はホームランバッターじゃない」が口グセだ。遠くへ飛ばすことより速く強い打球を心掛ける。バットは905~910グラムと軽めでスイングスピードを重視。試合前の打撃練習は試合のものより若干重いマスコットバットを使う。「そうすれば自然と試合で強く振れるから」。下半身主導の力強いスイングに田中打撃コーチは「ホームランを狙いにいけばもっと飛距離が出るのに、稲葉はそれを求めていないから」と話す。

 「宮本さんとはこれからも野球界を盛り上げていきたいな。僕?またあしたから謙虚にセンター前を目指して頑張ります」と稲葉。チームは連敗を4で止めて首位を守った。39歳は献身的な姿勢でチームを引っ張り続ける。

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2012年5月5日のニュース