旧広島市民球場解体 住民投票めぐり請求棄却

[ 2011年9月14日 19:20 ]

 旧広島市民球場の解体の賛否を問う住民投票実施を求めたのに市が却下したのは違法だとして、球場保存を求める住民グループが処分取り消しを求めた訴訟の判決で、広島地裁は14日、住民側請求を棄却した。

 判決理由で植屋伸一裁判長は「原告が主張する球場への思い入れなどを考慮しても、解体が市民生活に容易ならざる影響を及ぼすというのは困難だ」と指摘。市側が重要事項に当たらないとして住民投票の請求を却下したことにも「裁量権の逸脱や乱用があったとは認められない」と述べた。

 判決後の記者会見で、住民グループ代表の土屋時子さん(63)は「住民投票は住民のための制度のはず。行政側が実施するかどうか判断するなら制度自体が空洞化してしまう」と批判した。控訴する方針という。

 市によると、球場解体工事は昨年10月から開始。今月には外野スタンドなどの撤去が始まり、来年2月末に終了の予定。

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2011年9月14日のニュース