4番の松井が今季初3安打!2打点に激走も見せた!

[ 2011年4月14日 06:00 ]

<ホワイトソックス・アスレチックス>9回、必死に走って二安とした松井は猛打賞を達成

MLB ア・リーグ アスレチックス5―6ホワイトソックス

(4月12日 シカゴ)
 アスレチックスの松井秀喜外野手(36)が12日(日本時間13日)、ホワイトソックス戦に4番・DHで先発して、5打数3安打2打点。苦手としていたホ軍相手に結果を残した。試合は延長サヨナラ負けを喫したが、松井の状態は上向き。4番は今季初本塁打した10日のツインズ戦以来で、1試合3安打は今季初。メジャー通算60度目での猛打ショーと、頼れる男が調子を上げてきた。
【試合結果】

 背番号55は、やっぱり4番に座る姿がよく似合う。試合は延長の末、サヨナラで敗れたが、松井自身は今季初の3安打。

 「いいバッティングができたんじゃないか」と納得の表情を浮かべた。

 2―4の5回2死三塁。外角のスライダーをベース付近ぎりぎりまで引きつけて流し打ち。理想的なスイングで左前へ鋭いライナーを放った。3回は一ゴロに打ちとられた同じ球をきっちりと仕留めた。ホ軍戦は昨季、対ア・リーグ球団で自身最低打率となる・050(20打数1安打)だった。しかし、この試合は初回に右中間二塁打。9回は左腕から二塁内野安打。3安打にチーム最多タイの6打点目。「勝ちにつながらなかったのが残念ですけど、全体的に感じは良かった」と手応えを語った。

 昨オフ、ア軍は松井らFA選手を大量補強。全ては06年以来5年ぶりのプレーオフ進出を勝ち取るためだ。開幕の平均年齢は28・96歳。プレーオフ経験者は25人中6人だけ。ビリー・ビーンGMはポストシーズン進出について「打線の強化と経験が必要」としている。09年ワールドシリーズMVP、ポストシーズン56試合で打率・312、10本塁打、39打点の松井はチームにとって最適のピースだった。

 松井効果は表れている。「打てない時は自分も含めて感情的になりがち。ただ引きずると翌日以降にも響く。でもマツイは常に表情に出さないし、負けた時も切り替えが早い。若手の間で見習おうという声が多い」と正捕手のスズキ。前日まで打率・182だったが練習に取り組む姿勢、そして試合に臨む姿はまったく変わらない。この日も3回1死三塁では「最低でも前に転がす」というチーム打撃(一ゴロ)に撤して打点を挙げ、9回はボテボテの当たりにも全力疾走を怠らずに二塁内野安打を稼いだ。ボブ・ゲレン監督も「プロ中のプロとは彼にふさわしい」と絶賛した。

 今季2試合目の4番。初本塁打を放った前回同様、存在感を示した。6回1死満塁では浅い右飛と課題は残るが「状態は悪くない」と前だけを見据える。松井が引っ張るチーム。長いシーズンは始まったばかりだ。

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2011年4月14日のニュース