長谷川が決めた!ソフトバンクがサヨナラ勝ち

[ 2009年4月26日 06:00 ]

お立ち台でガッツポーズする、サヨナラ打を放ったソフトバンク・長谷川(右)と同点打の田上

 【ソフトバンク5-4楽天】試合を決めたのは“売り出し中”の長谷川だった。今季2度目のサヨナラ勝ち。ナインにもみくちゃにされたヒーローは、顔を上気させて秋山監督とガッチリ握手を交わした。

 「バットを折ってでもヒットを打ってやろうと思った。しびれる場面で凄く緊張感があった。その中で結果が出て自信になった。サヨナラ?野球人生で初めてですね」
 言葉を選びながら話すお立ち台の長谷川に、今季最多3万1021人の大観衆は拍手喝采だ。敗色濃厚の試合を土壇場の8回、同点に追いついて突入した延長11回。2死無走者から松中、小久保がつないだ一、二塁。フルカウントから朝井の145キロ直球を左翼線へ運んだ。
 1軍デビューを果たした昨季は71試合に出場したが、積極的にいきすぎた結果、打率が低くなった。しかし、5番に抜てきされた今季は球を引き付けて逆方向へ打つ意識を、連日の早出特打から徹底している。サヨナラ打を含めて、2ストライクから41打数16安打で打率は・390。粘り強さが出てきた。追い込まれると指3本分バットを短く握り「とにかく引きつけて打つことを心がけています」。今季4度目の猛打賞で打率・418は堂々のリーグ3位だ。
 昨年8月17日の日本ハム戦前、バント練習中に左手小指を骨折。2度の手術を行ったが、小指は今も曲がったままだ。力も入りにくいため、グラブは小指を入れる外側の穴に薬指も入れてカバーしているなど、人知れぬ苦労を乗り越えて定位置の座をつかんだ。
 「長谷川は当たってるからね。大きいよ。大きい1勝だよ!」と秋山監督。3連敗の危機を救ったプロ3年目の24歳は、若返りを目指す若鷹軍団の象徴でもある。

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2009年4月26日のニュース