田沢“御前試合”で4安打完封!

[ 2008年11月22日 06:00 ]

<新日本石油ENEOS・日立製作所>2回裏1死一、二塁、原島を見逃し三振に抑え、ガッツポーズの田沢純一

 スポニチ後援第35回社会人野球日本選手権第9日は21日、大阪市の京セラドーム大阪で準々決勝4試合が行われた。メジャー挑戦を表明している新日本石油ENEOSの田沢純一投手(22)は獲得の大本命に挙げられるレッドソックス幹部が見守る中、日立製作所を4安打無四球完封に仕留め、チームも2年ぶりの4強に進出した。

【試合結果


 得意のフォークで最後の打者を三ゴロに打ち取ると、田沢は会心の笑みを浮かべた。「初戦より調子が良かった。日立は良い打者が多いので点を取られるかと思ったけど、勝てて良かった」

 最速151キロの直球にスライダー、フォークを交え4安打無四球の10奪三振。初戦の三菱重工神戸戦から2試合連続完封のおまけ付きだ。大久保監督も「安心して見ていられた。10三振?初戦で三振が少ないとか書かれたからじゃないの」と笑った。

 ネット裏にはマリナーズなど4球団に加え、獲得の大本命とされるレッドソックス・シプリー国際スカウト担当副社長も球場内を移動しながら精力的にチェック。「どうして今の段階でメディアにコメントしなければいけないのか」とリップサービスなしの慎重な口ぶりが、逆に本気度を証明していた。

 大会中にはメジャー球団からあいさつを受け、試合のない日も会見に応じてきた。それでもMAX156キロ右腕は「注目される中で勝てたのは、いい野球ができたということ」と頼もしい。スポニチ大会、都市対抗、そして日本選手権と3大大会制覇まであと2勝。会社への4年分の恩返しを込め、史上初の金字塔を打ち立てる。

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2008年11月22日のニュース